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BTCCハイブリッド時代本格到来の2022年カレンダー発表。4月ドニントンパーク開幕の全10戦に

2021年07月02日 15:41  AUTOSPORT web

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例年どおりサマーブレイクを迎えた早い段階で来季2022年のカレンダーを発表したBTCCイギリス・ツーリングカー選手権
BTCCイギリス・ツーリングカー選手権のシリーズオーガナイザーを務めるTOCAは、例年どおりサマーブレイクを迎えた早い段階で来季2022年のカレンダーを発表した。2回開催のスラクストンを含む今季同様の8会場、全10戦のシーズンとなり、導入が予定される『共通ハイブリッド機構』採用の新時代は4月のドニントンパークで開幕戦を迎える。

 通常より少し遅れた4月23~24日となる2022年のオープニングラウンドだが、これは来季登場予定の新ハイブリッドシステムを充分にテストするべく、チームにできるだけ多くの時間を提供することを狙った措置だ。開幕戦は例年恒例の公式テスト“メディアデイ”を含む3回の公式プレテストの後に開催されることとなる。

 その後シリーズは、ブランズハッチのショートレイアウト版“インディ”での第2戦を経て、スラクストン、オールトンパーク、クロフトと続いた前半戦を終えて、伝統のサマーブレイクに突入。7月下旬のノックヒルから後半戦が再開される。

 8月のスネッタートンを終え、2度目の訪問となるスラクストン、そしてナショナル・レイアウトのシルバーストンでシーズンは天王山を迎え、10月初旬のブランズハッチでタイトル争いのクライマックス、シーズンフィナーレとなる。

 この2022年より導入される新機構に向けては、TOCAが実施した競争入札によりコスワース・エレクトロニクス社が『共通ハイブリッド供給権』を獲得済み。

 すでに設計と製造に続き台上試験を終えた『P2 off-axis』と呼ばれる新システムは、テストベッド車両に指定されたスピードワークス・モータースポーツ(SWM)のトヨタ・カローラBTCCに搭載され、2020年7月7~8日にもスネッタートンで実施された公式タイヤテストに持ち込みシェイクダウンを済ませている。

■シリーズが用意する“共通”内燃機関、通称『TOCAエンジン』も新型へスイッチ予定

 この『P2 off-axis』はシステム定格60Vで、20kgの重量となるバッテリーパックを搭載。7.5kgの電気モーターとコントローラー、ポンプ、冷却パイプ、配線ケーブル類などを含め、システム総重量は64kgに抑えられたという。

 TOCAによれば「NGTC規定ツーリングカーの運動性能にはほぼ影響を及ぼさない範囲に納まった」というこの新システムは、チーム独自にチューンされた2リッター直列4気筒直噴ターボと共通トランスミッションにドッキングされる。

 またTOCAは、シリーズが用意する“共通”内燃機関、通称『TOCAエンジン』も新型へのスイッチを予定しており、その製造は現在のスウィンドン・パワートレイン社から、フォードとのWRC世界ラリー選手権活動や、ベントレーとのGT活動で車両設計・製作(コンチネンタルGT3)を担当してきたMスポーツ社へと引き継がれる。

「2022年のBTCCイギリス・ツーリングカー選手権のカレンダーを確定することができ、心からうれしく思う」と語るのは、すべてのプログラムを主導してきたBTCC最高経営責任者のアラン・ゴウ。

「イギリスで最大のシリーズとして、我が国で開催される他のモータースポーツ・カテゴリーや世界のレースシーンに対しても、それぞれのカレンダーを計画できるよう、我々のスケジュールがいち早く確認、発行されることが非常に重要なんだ」と、例年どおりの早期カレンダー発表を実現させたゴウ。

 ワクチン接種が進みながら、新型コロナウイルス(COVID-19)感染症の再拡大傾向が看取されるイギリスだが、世界の他の国と同じように、欧州域内の衛生環境や国内情勢を鑑みながらのシリーズ運営が続くことになる。

■BTCCイギリス・ツーリングカー選手権 2022年レーススケジュール
RoundDateCircuitRd.14月23~24日ドニントンパークRd.25月14~15日ブランズハッチ(インディ)Rd.35月28~29日スラクストンRd.46月11~12日オールトンパーク(アイランド)Rd.56月25~26日クロフトRd.67月30~31日ノックヒルRd.78月13~14日スネッタートン(300)Rd.88月27~28日スラクストンRd.99月24~25日シルバーストン(ナショナル)Rd.1010月8~9日ブランズハッチ(GP)