ウェザーテック・スポーツカー選手権を運営するIMSAのジョン・ドゥーナン代表は、2022年シーズンより開始されるGTDプロクラスについて、現行の最高峰カテゴリーDPiに代わる新プラットフォーム下でのレースに向けて準備をしたいと考えているチームやメーカーにとって、LMDhへの「架け橋」の役割を果たす可能性があると述べた。
来シーズンのウェザーテック・スポーツカー選手権に新設されるGTDプロクラスには複数のGT3メーカーが参加することが予想され、その中にはBMWも含まれている。BMW Mモータースポーツのボスであるマイク・クラックによれば、ドイツのメーカーが2023年からLMDhプログラムを開始した後に、ふたつのプログラムを並行して実行するかどうかは未定だという。
また、少なくともひとつの他メーカーが2023年、又は翌24年のトップカテゴリー入りを果たす前に、短期的にGTDプロクラスを利用するシナリオを検討していると考えられている。
IMSAプレジデントのドゥーナンは、このような動きを歓迎すると述べた。これについて彼は、OEM(自動車メーカー)がGTDプロからLMDhにフォーカスを移すだけで、メーカーの関与に関して「(シリーズ内で)純損失がない」ことをその理由に挙げている。
「我々はいくつかのホモロゲーションと新しいプラットフォームの過渡期にあると思う」とドゥーナンはSportscar365に語った。
「一方のカテゴリーでそれらを失い、もう一方のカテゴリーでそれらを獲得すると言うことができる。おそらく純損失はないと考えていいだろう」
「確かにそれは私たちの希望にすぎないが、彼らが2022年シーズンを2023年への架け橋として利用するケースをいくつかを見るかもしれない」
ドゥーナンは、メーカーやチームにからGTDプロクラスへの公式のコミットメントをまだ受けていない。しかし、来年の同クラスのグリッドを8~10台が構成することに強い自信をみせている。
このクラスにはBMWに加えて、コルベット・レーシングがC8.Rの独自修正したバージョンを2台送り込むことを計画していることが知られている。また、バッサー・サリバン・レーシング(レクサス)やウェザーテック・レーシング(ポルシェ)などがプログラムを検討中であるとされ、ランボルギーニのカスタマーチームにもその可能性がある。
ドゥーナンは「両方のGTDカテゴリーにかなりの規模のフィールドが存在すると感じている」と述べた。「私は素晴らしいハーフ・アンド・ハーフのフィールドサイズをもっていると確信している」
「界隈での会話で聞いていると、それはかなり現実的な目標のようだ」