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寿美菜子、イギリスで劇場版「鬼滅の刃」鑑賞! 10年来の“憧れの声優”も明らかに【寿美菜子のAnother Wonderland in the UK 第15回】

2021年06月30日 19:12  アニメ!アニメ!

アニメ!アニメ!

寿美菜子、イギリスで劇場版「鬼滅の刃」鑑賞! 10年来の“憧れの声優”も明らかに【寿美菜子のAnother Wonderland in the UK 第15回】
現在イギリスで生活中の声優・寿美菜子さんが、イギリスでどんな日常を送っているのか、寿さんの言葉でリアルに伝えていくインタビュー連載「寿美菜子のAnother Wonderland in the UK」。

前回は、5月からついにイギリスのミュージアムやシアターがオープンとなり、さっそくホリデーを満喫した様子や、『スフィアの4 colors LABO』生配信の感想など、たっぷりとお話をお聞きしました。

第15回となる今回は、ステイホーム期間を乗り越え、念願の「ヴィクトリア&アルバート博物館」を楽しんだり、友人の誕生日を祝ったりと、イギリス生活を堪能する寿さん。テーマトークでは、“10年来の憧れの人”も明らかとなりました。
[取材・文=米田果織]

■イギリスで『鬼滅の刃』公開!早見沙織の誕生日もお祝い

――先月からイギリスでは、新型コロナウイルス対策の規制が緩和されるなど、情勢が大きく変化しています。ブログやYouTubeで、さっそくミュージアムやシアターを楽しんでいる様子を紹介されていました。

寿:はい! 今までできなかったことができるようになったので、思いっきり楽しんでいます。


――YouTubeで、ワクチンの接種予約もできたと報告されていました。

寿:ようやく29歳でも打てることになったので、さっそく予約しました。当日はオンライン予約に1万人くらい待機している人がいて驚きました。
なかなか繋がらなくて、でも一度回線を切ってしまうとまた最初から待たなければならなくなってしまうんです。画面が消えないよう集中して予約しました(笑)。



――『寿美菜子のラフラフ』では、イギリスでとうとう『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が公開されたと話していました。もう観られましたか?

寿:観ました! このコロナ禍にも関わらず、劇場は半分近く埋まっていましたね。ちょうど春休みの時期だったので、若い方がすごく多かったです。私はホストファミリーの親戚の子と一緒に観に行ったのですが、絶対「日本語のままが良い」と言うと思ったので、日本語版を取るつもりだったんです。
でも、いざ始まったらなぜか炭治郎も煉獄さんも英語で。「私の知っている声じゃないぞ?…あ、チケット間違えた!」と観ている途中に気が付きました(笑)。

予告映像にもある、煉獄さんが列車の中でお弁当を食べているシーンが「美味い!」じゃなくて、「Tasty!」になっているのが、すっごく面白かったです。
そして最後は大号泣! ホストファミリーの親戚の子も「こんなに泣いたことないよ!」と涙を流していました。

――5月は、その『鬼滅の刃』にも出演されている、ご友人の早見沙織さんのお誕生日もありました。寿さんはイベントにメッセージも送ってらっしゃいましたね。

寿:5月はそれも思い出深いです! あのメッセージとは別に、はやみん(早見さんの愛称)と悠木碧ちゃんと3人で電話をして誕生日をお祝いしました。また、メッセージに書いた、2人に贈ったというプレゼントがこの写真のものです。




イギリスの老舗百貨店「フォートナム&メイソン」で2人に合う茶葉を厳選し、私がブレンドしたものを贈りました。まだ2人には届いていないみたいで、味の感想を聞けていないんです。美味しいと思ってくれたら良いな!



――では、ここからはお写真と共に振り返っていきましょう。

■思い出の場所でイギリスのアイスティーを堪能
――いただいたお写真の中にも、どなたかをお祝いする誕生日ケーキの画像が入っていました。




寿:これは、クラスメイトのブラジル人の子が誕生日だったので、お祝いした時の写真です。ブラジル人のパティシエさんが作ったケーキらしいのですが、見た目の通り、すっごく甘かったです! 甘くて全部は食べられなかったのですが、ここまで見た目だけでテンションの上がるケーキには初めて出会いました(笑)。

――写真からも、甘さは伝わってきます(笑)。続いてのお写真は?



寿:私の思い出の場所で撮った写真です。「Tea House Theatre」というお店なのですが、私がイギリスに来たばかりの頃に仲良くしてくれていた方のお気に入りのお店です。
もう日本に帰っちゃったのですが、帰国前に一緒に食べに来た思い出があって。6月はその方のお誕生日でもあり、たまたまダンスレッスンで近くに来たので「ここでご飯を食べてから、お祝いのお電話をしなきゃ」と思い、その時に食べたお料理の写真です。

このエッグベネディクトの隣にある飲み物、実はお茶なんです! イギリスは基本的に、アイスティーがないんです。ティーをアイスで飲むなんて邪道らしくて(笑)。
でも、このお店には唯一2種類だけアイスティーのメニューがあって、頼んでみました。すごく美味しかったです。

■念願の「ヴィクトリア&アルバート博物館」へ



――以前のインタビューで「行ってみたい」と言っていた、「ヴィクトリア&アルバート博物館」のお写真ですね。とうとう中に入ることができたんですね!

寿:そうなんです~! あまりにも念願だったので、じっくり鑑賞しすぎて、実はこの日、ワンフロアしか見れていないんです(笑)。この写真は、1階にある「Ruins(遺跡)」のエリア。あまりの迫力に感動してしまって、次に進めなくなってしまいました。




――ワンフロアしか行けていないのなら、また行きたいところですね。

寿:あと2~3回は行かないと、全部は回れない気がしています(笑)。私が行った翌日から、「アリス・イン・ワンダーランド」のエキシビションが始まったらしくて、それも絶対見たいと思っています。



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■寿美菜子に影響を与えたアニメ作品、声優は…
――ちょうど『鬼滅の刃』の話があったので、今回は「アニメ」をテーマに寿さんのルーツを聞いていきたいと思います。以前、寿さんに影響を与えた「音楽」の話を聞かせていただきましたが、影響を与えた「アニメ」は?

寿:私は今の事務所・ミュージックレインのオーディションを、「声優の事務所」と知らずに受けたという過去があるのですが(笑)、その時に「好きなアニメは?」と聞かれて、すごく悩んで『名探偵コナン』と言ったことを覚えています。
以前にも『寿美菜子のラフラフ』で戸松遥ちゃんからの伝言で好きなキャラクターを聞かれて「工藤新一」と答えるくらい、私の“絶対的根本”にあるアニメーション作品は『名探偵コナン』になっています。

あと、『クレヨンしんちゃん』の劇場作品も子どもながら印象に残っていました。小さい頃は『嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』と『嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』が「なんか好き」だったのですが、大人になってから、原恵一監督が作る作品が好きなんだということに気付きました。
また『ヘンダーランドの大冒険』の世界観が好きだったのですが、それも設定デザインが湯浅政明さんで、「湯浅さんの世界観が好きなんだな」と大人になってからわかりました。

――小さい頃には気付かなかった「好きな声」なども意識するようになったと思います。憧れの声優さんなどはいらっしゃるのでしょうか?

寿:14歳で事務所に入ってから、ひたすらアニメを見て「こんな声が出せるんだ」「こんなアニメが好きなんだ」「こんな演技ができるんだ」と、たくさんの声優さんから学ばせていただきました。

そして、自分が声優として活動するようになってから「もっと吹き替えのお仕事がしたい!」と影響を受けたのは、甲斐田裕子さんの声と演技です。
『TIGER & BUNNY』で初めてご一緒させていただいたのですが、声はもちろん、ご本人もすっごくステキな方で! 甲斐田さんの出演作で一番好きなのが『ゴシップガール』なのですが、ありがたいことに私もSeason4から参加できることになって、甲斐田さんからアフレコ前日にご連絡をいただいたんです。「『ゴシップガール』は収録後にいつもみんなでご飯を食べに行くから、良かったらブッキーも来てね」と誘ってくださり、座長としてみんなを引っ張っていく姿や、現場での佇まいにも憧れました。




――寿美菜子さんの1stフォトブック『みなこみち』(2011年発売)で、Q&Aの「憧れる女性」に、オードリー・ヘップバーン、宮崎あおいさん、そして甲斐田さんの名前がありました。寿さんの甲斐田さん好きは、もう10年来のものなのですね。

寿:え!そうか…私の甲斐田さんファン歴も10年に…。これからは胸を張って「甲斐田さんのファンです!」と言えますね(笑)。

――イギリスの役者さんとの交流で、何か影響を受けたことはありますか?

寿:役を演じるとき「こういうキャラクターの場合、こう演じるよね」というイメージがあると思うのですが、イギリスの役者さんを見て、私の頭の中にあるイメージとはまったく違うものを見せつけられることがあって、私の凝り固まっていた概念が崩されました。

日本に帰国して、またオーディションを受ける日々になると思うのですが「こんなオーディションがあったらこういう演技をしてみたい」と演技プランの幅が広がったのは、イギリスに来たおかげです。

――そんな寿さんが、今演じてみたい役は?

寿:今まであまり演じたことのない、自分なりの正義を持った悪役をやってみたいです。イギリスの演技コースに「ヴィランコース」という悪役を学ぶコースがあって、友達が「めっちゃ面白いよ!」と言っていたので、今度受けてみようと思います。

――今年、声優デビュー15周年。たくさんの作品で、さまざまな役を演じてきたと思いますが、ターニングポイントとなったと感じる役はありますか?

寿:何度もあります。毎回がターニングポイントですね。でもやっぱり、最初のターニングポイントになったのは『TIGER & BUNNY』。先輩たちの、作品・演技に対する熱量に圧倒されたし、アドバイスもたくさんいただいてすごく勉強になった現場でした。
それこそ、上手く表現できなかった時に、タイガー役の平田広明さんに「こうするんだよ」と教えていただいたり…こんな貴重な機会、めったにないですよね!
この作品で受けた衝撃や感動、作品づくりの面白さは、すべて今の自分に繋がっていると思います。

――ありがとうございました!


寿美菜子 プロフィール
『TIGER & BUNNY』カリーナ・ライル/ ブルーローズ役
事務所の同期である、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生とのユニット「スフィア」のメンバー。