給料や労働時間に対する不満から会社を辞める人は多いが、社長の言動が退職のきっかけとなる人も少なくない。営業職の30代男性は、
「社長が酒の席でその場にいない社員のことをボロクソに言っていました。『たぶん自分のことも言われているんだろうなぁ~』と思った瞬間に失望。退職を決意しました」
と明かす。今回はキャリコネニュース読者から寄せられた、「退職のきっかけになった社長のとんでもエピソード」を紹介する。(文:林加奈)
1か月後に新機種のPOPを「今すぐ作れ!今日中に!」と社長
営業職の20代男性は、新卒で携帯電話会社の店頭スタッフとして入社した。そのわずか2か月後、社長の無茶ぶりに翻弄されることとなる。
「『夏の新機種の店内POPを製作しよう』と先輩と話していたときです。突然社長が現れ、『POPはできているのか?!』と聞かれ、『発売まで1か月以上あるので、まだイメージを話し合っている段階です』と先輩が伝えると『今すぐ作れ!今日中にだぞ!』と命令されました」
男性は19時の閉店後、午前3時過ぎまで残り、POP製作を余儀なくされた。しかも後日、社長にPOP製作時の残業代について尋ねると「残業代なんか出るわけないだろ、甘えるな」と言われてしまったのだ。男性は、
「短時間のサービス残業ならまだ許せたが、8時間分の残業代が出ないのはありえません」
と退職を決意したことを明かしている。
社長が思い付きで「振込手数料は相手に負担してもらえ」→信用失墜で取りやめに
管理・事務職の30代男性は、前職の社長のとんでもない言動について綴る。
「ある時、突然社長が『各所への支払いに関して、請求額から振込手数料を差し引いた金額を振り込むように』と言い出しました。当然、現場は大混乱です。理由を聞くと、『来社して現金回収すればよいものを、相手の都合で銀行振込にしているのだから、うちは支払う必要はない』と。さすがにドン引きでした」
これをきっかけに「社内では会社の経営状態がヤバいのではないか?」という憶測が飛び交い、退職者が続出。男性もそのタイミングで退職した。しかし、
「特に経営状態がヤバいわけではなく、社長が突然思い付きで言い出しただけのようです。対外的な信用の失墜や退職者を大量に出したことによる損害が大きかったようで、程なくしてそんなことはやめたと残った同僚から聞きました」
と男性は明かした。数百円を積み重ねて削減できる金額はたかが知れている。男性は「目先の小銭に目がくらんだせいで、取り返しのつかない損をしたという好例でしょう」と括った。
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