BMWが開発中の新型FIA GT3マシン『BMW M4 GT3』が、6月22~23日にベルギーのスパ・フランコルシャンで行なわれる『トタルエナジーズ・スパ24時間レース』のオフィシャルテストデーに参加する。BMWが6月18日に発表した。
M4 GT3は、6月26日にドイツ・ニュルブルクリンクで開催されるNLSニュルブルクリンク耐久シリーズで、レースデビューを迎える。これに先立ちBMWは、M6 GT3の後継モデルとなる新型車両を、ベルギーでの2日間のテストイベントに送り込むこととなった。
スパにおいては、ファクトリードライバーのアウグスト・ファーフス、マルコ・ヴィットマン、ニック・イェロリーが交代でステアリングを握り、イェンス・クリングマンとシェルドン・ファン・デル・リンデがニュルブルクリンクでのテスト参戦ドライバーとして指名された。
BMWは2022年のグローバルなカスタマー・ロールアウトに先立ち、SROモータースポーツ・グループが管轄するイベントで新車に関するデータを収集する機会として、スパのテストデーを利用するつもりだ。
来年頭に予定されているリキモリ・バサースト12時間レースに間に合うよう、今シーズンのうちにSROのイベントに参戦してBoP(性能調整)を受けられるようにしておきたい旨を、BMWは以前に明らかにしていた。
なお、M4 GT3は7月29日~8月1日に開催されるスパ24時間レースの本戦へは出場しない。BMWは、M6 GT3で7年ぶり4度目となる勝利を目指す。
「新型BMW M4 GT3で、スパ・フランコルシャンでのテストに参加する機会が与えられたことは素晴らしい」とBMW Mモータースポーツの責任者であるマイク・クラックは述べている。
「ノルドシュライフェ(ニュルブルクリンク北コース)と同じように、このサーキットには他にない特徴があり、我々にとっては車両開発の最終段階における、非常に要求の厳しいテスト施設となっている」
「スパでのテストは、我々全員が興奮しているM4 GT3のレースデビューに向けた準備にも利用される。ノルドシュライフェでのレースと同じコンディションで走るこのテストは、我々の最初のシーズンである2022年に向けた、次の大きなステップである」
来年までマシンのホモロゲーションが開始されないことから、M4 GT3は今季のNLSへはSP-Xカテゴリーから出場する。
スパ・フランコルシャンでのテスト参加により、M4 GT3はそのテストスケジュールにおける9つ目の異なるトラックを経験することになる。