IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の第4戦デトロイトで、IMSA初優勝を飾ったキャデラック・チップ・ガナッシ・レーシングのケビン・マグヌッセン。今季序盤のレースでは何度も好ペースを見せるも結果がついてこなかったが、今回の勝利によってようやく苦境を脱したことに「素晴らしい気分だ」と語っている。
マグヌッセンとランガー・バン・デル・ザンデは01号車キャデラックDPi-V.Rを駆り、6月12日にミシガン州デトロイトで開催されたレースで“コントールされた”勝利を挙げ、フォードGT時代以来初めてチップ・ガナッシ・レーシングをビクトリーレーンへと導いた。
これは、チームが持っている速さを象徴していない、3戦連続5位という結果の後にやってきたものだった。
「今週末は、チームにとって非常に良いものだった。僕らはただ、速かった」とマグヌッセン。
「これまでのシーズンを通じて僕らは速かったけど、レースの最後までリードすることはできていなかった。今年は多くのラップリードを奪ってきたけど、ついに“正しいラップ”をリードできたよ」
「とても嬉しい。チップ・ガナッシ・レーシングは、とても印象的な週末を過ごした。その成功に貢献できたことを、幸せに思う」
100分間で争われたデトロイトの決勝では、01号車キャデラックが3周を除いてすべてのラップをリードした。
「僕らはレースをコントロールした」とバン・デル・ザンデ。
「ケビンは予選で素晴らしい仕事をした。僕らは先頭に立ち、レースをコントロールし続けた」
「よくないタイミングでイエローに見舞われないよう、ストリートコースでは幸運が必要だ。IMSAは予選においてもよい仕事をして、みんなに公平なチャンスを与えたと思う」
「クルマは本当に素晴らしかった。デイトナ、セブリング、ミド・オハイオ、そしてここデトロイトと、僕らのセットアップは本当にうまくいったと思う」
シーズンのはじめにいくつかの不運なレースがあり、ランキング6位でデトロイトに乗り込んだマグヌッセンとバン・デル・ザンデは、ランキングを4位へと上げて、シーズン折り返しとなる6月後半のワトキンス・グレンへと向かう。
このコンビは現在、2021年に改められたIMSAのポイントシステムにおいて、チャンピオンシップリーダーのリッキー・テイラー/フィリペ・アルバカーキを179ポイント下回っている。
「以前よりも小さなフィールドなので、うまくいかないレースがあった場合、その後いくつかのレースで勝って大きなポイントを得ることが必要だ」とバン・デル・ザンデ。
「勝つことは非常に重要だ。まだシーズンは半分も終わっていないし、残りのレースでポイントを獲得し続ける必要がある」
ヤン・マグヌッセンを父に持つ2世ドライバーであるケビンは、ウェザーテック選手権でバン・デル・ザンデおよびチップ・ガナッシ・レーシングとともにIMSAを戦う時間を楽しんでいる、と語っている。
デトロイトでの勝利はマグヌッセンにとって、2013年にDAMSから出場したフォーミュラ・ルノー3.5で5勝を挙げてタイトルを獲得して以来の優勝となった。昨年まで7年間参戦したF1世界選手権では、優勝の経験はない。
「気分がいいね」とマグヌッセン。
「ここへ来て、自分が勝利のために戦うことができるというのは、本当に名誉なことだ」
「このような組織で、そしてこれらの素晴らしいクルマとサーキットでレースができることは、本当に夢だ。これができることが幸運であり、とても特権的であり、祝福されていると感じる」
「こんな大きなトロフィーを持って週末を終えられるなんて、とても特別だよ」