F1第6戦アゼルバイジャンGPでいい手応えを得たアルファタウリ・ホンダF1チームの角田裕毅は、今週末のフランスGPで引き続き好結果を目指していく。
バクーで走行するのは初めてだった角田だが、予選でQ3に進出して8番手、決勝では7位を獲得し、開幕戦バーレーン以来の入賞を果たした。角田は、順調な週末を過ごせた一因として、拠点をイギリスからアルファタウリのファクトリーがあるイタリアに移したことを挙げている。
「バクーまでは苦戦が続いていたので、結果を出せていい気分でした。それまでのレースと比べて、普段以上にいい準備ができていましたし、FP1の時点で準備が整っていると感じていました」と角田はアゼルバイジャンGPについて振り返った。
「バクーの前の週にイタリアへと引っ越して、ファクトリーで過ごす時間を多く取れたので、レースウイークでのアプローチを学ぶとともに、マシンが抱えていたその時点での課題を確認できました。レースウイークへのアプローチを少し変えて、(チームとの)会話も増やすことができて、うまくいきました」
「予選では初めてQ3進出を果たし、レースに向けたアプローチについて、自分なりの新たなスタンダードを確立できたと思います。結果についても上々で満足はしていますが、リスタート後に順位を落としたことは残念でした」
「アゼルバイジャンの後はイタリアに戻っていました。気候も食べ物もよくて、ファクトリーで過ごしてエンジニアと話す時間も多く取れました。シミュレーターセッションのためにはUKへ移動しなければなりませんが、イタリアへの引っ越しは正しい判断でしたし、とてもポジティブです」
経験のないサーキットが続いたが、角田はフランスGPの舞台ポール・リカールでは2019年のFIA F3時代にレースをしたことがあり、7位と9位を獲得している。
「僕はF3時代にポール・リカールで2回のレース経験があり、ポルトガル、モナコ、バクーといった全く経験のないサーキットとは状況が異なるのはポジティブな要素になります」と角田。
「F1マシンではまた違うはずですし、一周の中でもセクター3がカギになり、タイヤのデグラデーションも重要なファクターです。コースはフラットで、過去2戦と違って、ウォールもありません。とても広いランオフエリアがあるので、限界を探っていく中で、そこまで注意深くなる必要がなくなります」
「セットアップの面では、低速の90度コーナーがないので、僕らのマシンが好調だったアゼルバイジャンとはかなり異なると思います。すべての面で、全く異なるコースです。楽しみにしていますし、またポイント獲得ができればと思っています」