アストンマーティンF1のCEO兼チーム代表を務めるオットマー・サフナウアーは、セバスチャン・ベッテルの加入により、チームのレース週末に対するアプローチ方法が大きく変わったと語った。
「セバスチャンのおかげで物事のやり方が広がった。デブリーフィングの取り組み方も、今は変わったのだ。週末に向けてのプロセスも、我々全員が少しずつ改善してきた」とサフナウアーは明かした。
どのような変化であれ、それは確実に実を結んでいるようだ。ベッテルはフェラーリから移籍してわずか6戦目の第6戦アゼルバイジャンGPで2位に入賞し、アストンマーティンでの初表彰台を獲得した。厳しいシーズン序盤を経て、第5戦モナコGPで今季初入賞を果たし、そこから2週間後の出来事だった。
サフナウアーは調子を取り戻したベッテルについて、「彼は徐々によくなっていった」と述べた。
「徐々によくなっているというより、徐々にマシンに馴染んでいるということだ。小さなステップを踏んでいるのだと思う。ピークに到達するために、合理的に一歩一歩進んでいる」
アゼルバイジャンGPでは、チームメイトのランス・ストロールは残念ながら左リヤタイヤのバーストに見舞われリタイアとなり、ドライバーズランキングでも9位に浮上したベッテルに対し13位に沈んだ。
「ランスはルーキーではない。彼は以前から我々と仕事をしており、ランスとセバスチャンの間には良い関係がある」
「セバスチャンの方が経験豊富だ。ランスだけでなく、チーム全体として(変化を)受けて入れている。我々全員が学習しているし、ランスもそうだ。我々は共にチームを向上させていくつもりだ」
ベッテルがアストンマーティンに持ち込んだであろう変化について、かつて彼と共に4度のタイトルを獲得したレッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、『F1 Unscripted with Heineken』において以下のように語った。
「セバスチャンのデブリーフィングには約2時間かかるだろう。30分経っても、フォーメーションラップが終わってドリンクボトルのテストの話をしているところだろうね! 彼はレースの各段階、タイヤの各段階について詳細に述べていたが、我々には情報が多すぎて消化することすらできなかった」
またホーナーによれば、当時のチームメイトであったマーク・ウエーバーと比べても、ベッテルの細かなアプローチは対照的なものだったという。
「マークは、レース全体を振り返るのに大体15分だったよ!」