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「働いたら負け。税金だけ上がる」「子どもには海外で働くことを勧めたい」と嘆く高所得者たち

2021年06月14日 18:50  キャリコネニュース

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高所得者の頭を悩ませる所得税の累進課税。都内の40代男性(専門コンサル系/正社員)は年収2000万円台の高給取りだが、累進課税に苦しみ「働いたら負け」と綴る。さらには、

「働いても働いても税金だけ上がっていき、生活は全然ラクにならない。株や土地を持つ資産家から、資産課税や相続税を100%取ったらいいんじゃないか」

と冗談交じりだ。言うまでもなく、そんなことをすれば投資家や土地を持つ人はいなくなる。株式会社は成り立たなくなり、多くの人は家すら持てなくなるだろう。このような愚痴を言いたくなるほどに、現状の税制は高所得者にとって厳しいものだ。

今回は、キャリコネニュースに寄せられた「高所得者の税金に対する不満」を紹介しよう。(文:福岡ちはや)

「およそ先進国とは言い難い税制度が許容されている」


千葉県の40代男性(その他/正社員)は、年収1900万円台。男性は「こちとら、この年収の仕事に就くために、子どもの頃から人より努力し、出資し、今の地位を得たのである」と強調する。

「『格差是正』とまるで水戸黄門の印籠かのように正義ぶって主張するが、自分の努力不足を棚に上げるのはいかがなものか。だから日本全体の学力・競争力・国力が落ちていく。そのことに誰も気が付かないで、およそ先進国とは言い難い税制度が許容されている」

現在の税制に対し、憤りを隠しきれない男性は「自分の子どもには、こんな日本からは早々に離れ、努力するだけ報われる海外で活躍することを勧めたい」と本音をこぼした。

「高給を取れるだけの努力をしてきたのに報われない社会だ」

都内の50代女性(その他/正社員)は年収1900万円台だが「とにかく税金が高い。手取りの合計は新入社員の年収くらいになっていた」と嘆く。

「年1回のボーナスは、なんだかんだで額面の半分ほどしか残らない。今の生活レベルを老後も維持したいが、そのための貯蓄さえままならない。 勉強して、スキルを積んで、高給を取れるだけの努力をしてきたのに報われない社会だ」

高収入を得るための努力が裏目に出るような税制では「真面目に働くのは損」と考える人が増えても仕方ないだろう。

ほかにも、

「確定申告するたびに絶句」(東京都/50代前半男性/流通・小売系/正社員/年収1800万円台)
「どれだけ頑張っても、税金で取られてしまう。頑張って働いても意味がないと思う」(愛知県/40代後半女性/IT・通信系/個人事業主/年収1800万円台)

という声が寄せられている。

現在の高収入はあくまでも自分が努力したから、とする主張が目立ったが、所得や学歴はどのような家庭環境に生まれたかによっても大きく左右される。ある意味では運だ。高い税率を受け入れるべきとまでは言わないが、低所得者よりも努力したのに、という言い方は改めるべきだろう。

もっとも、税制度や税金の使い方にも問題があるのも事実だ。子育て支援など、働いて税金を払っている世代が恩恵を感じやすい仕組みをさらに充実させれば、多少なりとも税金が高くても納得が行くのではないだろうか。

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