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「声を聞けば年収が分かる」ボイストレーナーが解説する高収入・低収入の声の特徴

2021年06月12日 06:10  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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「靴を見ればその人が分かる」「食べ方で育ちが分かる」という言葉をときどき耳にするが、声のトーンからも色々なことがわかるという。6月5日発売の 『相手に「伝わる声」の出し方』(あさ出版/税込1540円)で、著者の田中直人さんは「声を聞けば年収が分かる」のだという。

ボーカルスクールを運営し、これまで1万人以上を指導してきた田中さん。高年収・低年収の人の声にはどのような特徴があるのだろうか。

年収は"声質"と"語尾"に出る

現代人は大声でゆっくり話す機会が減り、"小声で早口"な声になっているという。ボイトレ受講生の中には、「SEで仕事柄会話もなく、レッスンの時以外話さない」という人もいるようだ。

「一人暮らしだったら話し相手もいませんし、そもそも普段から小声で喋る人が多いですよね。何よりデスクワークだと体が固まってうまく発声できません。また、仕事でダラダラ話さないようにするため早口になりがちです」

そんな特徴が現代人にあるが、「年収は初対面で一言二言話せば大体わかりますね」と話す。オンラインレッスンで相手が寝間着のような服を着ていても、"この人は高年収だ"と分かるのだという。曰く、"よそ行きの場面の声"は年収に合った声で発声しているからだ。

誰もが聞き取りやすい声には、前提としてフィジカル(呼吸・姿勢・支え)、テクニック(音程・リズム・音量)、メンタル(感謝・自信・笑顔)が揃っているという。年収が高い人はこれらが兼ね備えられており、"声質"や"語尾"が丁寧だという。

「声質に無駄な力やムリがなく落ち着いており、語尾には人に対する気遣いや丁寧さが生まれている。言葉の"頭"は誰でも気をつけますが、例えばプロの喋り手や歌手って、終わる瞬間がとても綺麗なんですよね。それと一緒です」

こういった人たちの声は、育ちの良さや余裕、優しさが滲んでおり、"相手に本当の気持ちが伝わる声"だ。また、声は伝染するといい、「普段から高級ホテルに行っている、オペラ鑑賞が趣味など、年収が高い人の周りには常に声の綺麗な人がいるものです」と話す。

話すテンポが悪いと相手に伝わらず、仕事で成果も出にくくなる

一方、年収が低い人の声は、基本が出来ておらず、声質がザラつき、語尾が雑だという。声質は酒や煙草などでも変わるが、日々の生活も出てしまうと話す。さらに話し方も、リズム・音程・音量が変化しない。

「お笑い芸人の話し方って、テンポがいいですよね。音程の上下や声の強弱がある、つまりコミュニケーションのリズムがいいということです。それが出来ないと自分の魅力が相手に伝わりません。伝わらないから、上司や顧客からいい仕事が来ない、営業だと成果が出ない傾向にあります」

年収が高い人は自信があり、相手に配慮した行動や発言ができる傾向がある。"こういう声だから年収が高い・低い"というより、声に自分の性格や心境が表れてしまう、とのことだ。しかし、「声の悩みは生まれつきではない」と、磨くことが可能だという。

声のトレーニングを行い、テレビショッピングで自己ベストの売上を叩き上げた人や、有力他社もいたプレゼンに勝ち受注成功をしたという人もいるという。デキるビジネスマンになるために声を鍛える、というのも悪くないかもしれない。

■書籍情報

『相手に「伝わる声」の出し方』

著者:田中 直人

価格:税込1540円

発行:あさ出版