令和になった今でも、日本には男女差別が色濃く残っている職場がある。その証拠に、キャリコネニュースの女性読者からは、「職場で女性差別された経験談」が多く寄せられている。
医療従事者である20代の女性は「現場は女性主体で仕事をしているのに、役職者になれるのは男ばかり」(東京都)とこぼす。
「給料も『男だから』という理由で、仕事が明らかにできない人の方が何万円か高い」
というから、女性が不満を抱くのも無理はない。(文:林加奈)
「営業未経験かつ社会人経験ほぼなしで入社した男性社員は、総合職扱い」
商社で生産管理の仕事をしている30代女性は次のように語る。
「50代後半の窓際族の上司よりも仕事の量が多いにもかかわらず、私は一般職扱いでお茶汲みなどの雑務もあり、給料も低い。営業未経験かつ社会人経験ほぼなしで入社した男性社員は、総合職扱い。これについて説明を求めたが、いまだ納得する回答は得られていない」
その後、女性は納得のいく回答を得られたのだろうか。女性というだけで給料を低くされ、雑用を多くやらされていてはたまったものではない。
理不尽な経験談は、ほかにも寄せられている。別の30代女性は「もっと仕事がしたい」と職場に要望を出したところ、「女性は女性が得意な仕事をすべきだ」と言われた。「女性が得意な仕事」とは何か、具体的な言及はなかったものの、女性は「雑用のことだ」と断言。「女性だから」と仕事を回してもらえなかったわけだ。
プロジェクト未達で降格された女性、上司から「旦那さん稼いでるらしいじゃない」
企画・マーケティング職の30代女性は、入社6年目で女性初の管理職に昇進した。ある時、自社サービスの総合カタログを制作することになり、女性もプロジェクトに関わった。しかし、
「課長だった私は部長や本部長、役員への問い合わせ、意思確認、紹介など、膨大な時間を待ち時間に費やしました。しかし、経営陣や本部長、部長からは明確な返答がなく、カタログ制作を命じた張本人の直属上司に相談するも『ほかの部長に聞こう』の堂々巡りで埒が明かず、当初の目標とした期限までにカタログが刷り上がりませんでした。するとその上司が『俺に恥をかかせた!』と激昂。課長だった私は一気に二階級降格で管理職ではなくなり、月額6万円円もの給料減となりました」
この会社では「男性の管理職がプロジェクト遅延、数字未達でも許され、降格処分はない」と女性は言う。それどころか「勤続年数5年目などの節目、『嫁が妊娠した』などの理由で、功績がなくても昇格することがある」と憤り、男性社員だけが高待遇な状況に納得いかないようだ。
また、女性は降格を言い渡されたとき、「上司や社長から『旦那さん、結構稼いでるらしいじゃない』と言われました」と振り返り、
「それとこれと何の関係があるのか、まったく意味がわからない。大変失礼な発言」
と痛烈に批判した。
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