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柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」 東京国立近代美術館で開催

2021年06月09日 16:22  Fashionsnap.com

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ポスタービジュアル (《羽広鉄瓶》 山形県 1934年頃 日本民藝館)
柳宗悦の没後60年記念展「民藝の100年」が、東京国立近代美術館で開催される。柳らが蒐集した陶磁器や染織、木工などの暮らしの道具類をはじめ、大津絵といった民画コレクションや出版物、写真、映像など同時代資料を含め400点以上を展示する。会期は10月26日から2022年2月13日まで。

 「民藝」は、日常の生活道具の中に潜む美を見出し、工芸を通して生活と社会を美的に変革しようと試みた柳が、約100年前に陶芸家の濱田庄司と河井寬次郎とともに作り出した美の概念。今回の記念展では「近代」「美術」といった柳が対抗しようとしてきた領域を扱う東京国立近代美術館を会場に、関東大震災や鉄道網の発達と観光ブーム、戦争、戦後の高度経済成長など社会の節目と併走してきた民藝の歴史的な変化と社会の関係を辿るとともに、人・モノ・情報をつないで協働した民藝運動の可能性を見つめ直すという。柳らが制作した同人雑誌「白樺」の作家たちにオーギュスト・ロダンから贈られた彫刻や、柳が旅行中に偶然見つけた仏像「木喰仏」、英国のホームスパンの毛糸のネクタイを手本に吉田璋也がニニグリ糸(屑繭で紡いだ糸)を用いて作成したネクタイなども展示される予定だ。
 また、デザイン活動家ナガオカケンメイが率いる「ディアンドデパートメント(D&DEPARTMENT)」が同展の特設ショップとして参加。会期中、展覧会オリジナルグッズや民藝にまつわる幅広い商品を販売する。

■柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」会期:2021年10月26日(火)~2022年2月13日(日)会場:東京国立近代美術館 1階 企画展ギャラリー住所:東京都千代田区北の丸公園3-1時間:10:00~17:00(金・土曜日は20:00まで) ※入館は閉館の30分前まで休館日:月曜日(ただし1月10日は開館)、年末年始(12月28日~1月1日)、1月11日 公式サイト