給与や待遇面を、退職理由に挙げる人は少なくない。広義に捉えれば、人事評価も入る。必ずしも会社の評価と自己評価が一致するとは限らないが、その差が開けば退職を考えてしまうのも無理もない。販売・サービス職の20代女性は、年収換算で100万円ほど下がる部署への人事異動を命じられた時に、退職の2文字が浮かんだという。
とはいえ異動後に、プライベートの時間を確保できるようになったことで「いま思うと感情で退職しなくて良かったとは感じます」と含ませ気味に綴っている。技術職の40代男性は、嫌がらせともとれる会社から長期にわたって受けた冷遇に、限界を感じてしまったようだ。
「7年前に配置転換との理由で、減給を伴う異動に。以降毎年、減給はもちろん、交通費や資格手当の廃止といった待遇面での冷ややかな扱いを受け続けました。ちなみに現場も車で3時間かかる場所とかが普通でした。結局、勤続17年の会社を希望退職という名のリストラ退職勧奨で辞めました」
退職当初は、憎悪も増したに違いない。他の投稿も見ていこう。(文:鹿賀大資)
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「体調不良を理由に面接を固辞していましたが、食い下がられました」
管理・事務職の30代女性は、第二子を妊娠中に退職を決意。当時は会社の業績悪化に伴い、社内では大規模な希望退職の話が持ち上がっていたという。ただ女性の場合は翌月に産休を控えており、上司や役員の承認も事前に得ていたことから「自分には関係ないことだと思っていました」と続ける。
「しかし蓋を開けてみると、執拗な圧迫面談の繰り返しでした。体調不良を理由に面談を固辞していましたが、食い下がられたことで切迫早産に……。妊娠が不利にならないよう、きっちりと仕事をこなし、休みも取らずに続けてきたことが馬鹿らしくなりました」
女性は会社の明らかなマタハラに「将来性を感じなくなったのも、この頃です」といい、そのまま退職に至っている。
「遠回しに辞めろと言われているような感じで……」
「身も生活も会社に投じ、自分なりに貢献してきたつもりです。それなのに」と切り出すのは、販売・サービス職の40代男性。会社から正当な評価を受けられず、現在は転職を検討しているという。
「コロナの影響で売上なども大変なのは、よく分かります。でも日々の仕事で、自分なりに考えて提案などをしているのに、それを少しずつ避けられている感じは否めません。遠回しに辞めろと言われているような感じで、ちょっとした鬱症状です」
最近では恐怖を感じることもあり、自宅で震える日々が続いているそうだ。転職の選択肢はもちろんだが、今は健康を取り戻す方が第一優先かもしれない。
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