フェラーリのシャルル・ルクレールは、第6戦アゼルバイジャンGPでマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)のクラッシュ後にセーフティカーの導入が遅れたことは“冗談のよう”だと考えている。
レース終盤に首位を走行中、フェルスッタッペンの左リヤタイヤがバーストし、彼はメインストレートをフルスピードで走行中にウォールに衝突した。コースにはデブリが散らばり、ダブルイエローフラッグが振られたが、セーフティカーが出動したのはインシデントからほぼ1ラップ後、時間にしておよそ1分半後のことだった。
フェルスタッペンの事故現場を最初に通り過ぎた直後、ルクレールはレースエンジニアから無線で、ドライバーたちは今もレース走行中であると伝えられた。
「そんなのは冗談だ。冗談だよ」とルクレールは答えた。「さっさとセーフティカーを導入してくれ。彼らはなぜ待っているんだ?」
レース後、ルクレールはレースコントロールによるセーフティカー導入が遅れたことに驚いたと認めた。
「僕の考えでは、このようなクラッシュがあったら、プッシュするのをやめるべきであることははっきりしている。ストレートの真ん中だったから、かなり危険だった」
「予想していたよりも長い時間がかかった。そういうことだ。でも他のドライバーもみんな同じように驚いたと思うよ」
ルクレールはこのセーフティカーの問題を、FIAのレースディレクターを務めるマイケル・マシも参加する次戦フランスGPのドライバーズブリーフィングで話しあうつもりだと語った。
「なぜ通常に比べてセーフティカーが出るのにあれほど長く時間がかかったのかを理解するために、(フランスでのドライバーズブリーフィングで)僕はこの問題を議題にするつもりだ」
ルクレールのチームメイトであるカルロス・サインツも、セーフティカー導入の遅れに悩まされたという。
「通常、このような大きなアクシデントが起きた場合、まずダブルイエローフラッグが振られ、そしてすぐにセーフティカーが出動するものだ」とサインツは語った。
「今日はセーフティカーが導入されるのに30秒から1分はかかったと思う。僕たちは大事故の現場をイエローフラッグのみが出されている状況で走らなければならなかったんだ」
GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)理事のセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)も、仲間たちの懸念に同意した。
「マックスのクルマが撤去されるとき、セーフティカーが出動するのにあれだけ長い時間がかかったことに少々疑問を持っている」とベッテルは述べた。
「彼がコースの真ん中に立っていて、時間がかかったことはかなりはっきりしているが、そのうち分かるだろう。その理由を明らかにすることになるよ」