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『ごほうびごはん』『広告会社、男子寮のおかずくん』……疲れているときこそ読みたい癒し系グルメ漫画4選

2021年06月07日 10:11  リアルサウンド

リアルサウンド

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 梅雨の時期が近づいてきて気分も落ち込みがち。日々の頑張りにもちょっと疲れてしまった……というときは心をリラックスさせる漫画を読んでみるのはいかがだろうか。


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 読むだけでホッと息がつける、でもおなかが空いてしまう癒し系グルメ漫画を紹介する。


■がんばった自分にごほうびを『ごほうびごはん』


 OLの池田咲子の楽しみは週に1度、自分を思いっきり甘やかす「ごほうびごはん」。地方から上京して、普段、仕事に疲れている自分を癒すためにゴージャスな食事を用意する(ただ、給料日前でちょっと寂しいときもある)。自分で作るときもあれば、気になっていたお店に行ってみたり、そのときどきによってさまざま。でも、「今週はアレを食べるんだ!」とひとつモチベーションが上がるものがあるだけで仕事への意欲も変わってくる。


 また咲子だけではなく、咲子の周りの人たちの「こほうびごはん」も登場。価値観や趣味が分かりやすく反映される食卓。自分の感覚と近い食卓のキャラクターを探してみるのもおもしろいかもしれない。


■おいしくて温かいものが心を癒す『広告会社、男子寮のおかずくん』


 Pixivコミックで連載中の『広告会社、男子寮のおかずくん』(最終回を迎え、現在は番外編を更新中)。


 男子寮に住む広告マンの4人がふとしたことをきっかけに、毎週金曜日に料理を持ち合って夕食を摂る。同じ会社に所属する4人だが、営業、マーケティング、制作、経理と部署はバラバラ。時には悩みを打ち明けたり、案件を相談して意外なアイディアをもらったり、おいしいごはんだけではなく、多忙な仕事の息抜きのひとコマとなっている。


 また、そのときの悩みが反映された料理が作られることで、料理が悩みの特効薬になっていることも。食事って体だけではなく、心にも栄養を与えてくれるのだな、というのが分かる。もちろん、料理はどれもおいしそうなものばかり。単行本の巻末にはレシピも掲載されているので気になった料理は試してみるのもいいかもしれない。


■料理が絆を深める『新米姉妹のふたりごはん』


 親の再婚によってある日突然、姉妹になることとなったサチとあやり。しかし、両親は海外出張で、ふたりで生活をすることに。同い年が正反対な性格のふたりだが、料理を作るのが好きなあやりと、食べることが好きなサチは料理で距離を縮めていく。


 料理を一緒に食べることで回を追うごとに2人の仲が縮まっていくのがほほえましい。また、「誰かのために作る料理」がおいしいのだということを教えてくれる。たまに、一般家庭では登場しなさそうな食材がメインになることもあるが(フォアグラや生ハムの原木など)、食べるときのサチの表情がとても豊かで、つい読んでいるほうも顔がほころぶ。


■和菓子屋を舞台に繰り広げられる絆の物語『であいもん』


 バンドマンになると実家である京都の和菓子屋を飛び出した主人公の納野和。しかし、10年が経ち、父が入院したことを知らされた和は店を継ぐ決心をする。戻った実家には10歳の少女、雪平一果が後継ぎとしていた。


 流されてしまいがちな和としっかり者の一果が和菓子屋を舞台に次第に距離を縮め、絆を強くしていく。ちょっと子どもっぽいところがある和だが、だからこそ、無理して大人になろうとする一果の心を解いていくのがなんだか微笑ましい。


■食べることは心を癒す


 元気がないときは食べることが何よりのパワーになる。しかし、更に元気がないときは何が食べたいのかも分からなくなってしまう。そんなときこそ漫画だ。心落ち着く漫画を読んで、食欲を刺激して、食べたいものを見つける。何気ないことだが、明日また頑張れる元気の源になってくれるのではないだろうか。


(文=ふくだりょうこ)