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「おそ松さん」新作告知に櫻井孝宏「発表したら作るしかない」朗読劇でワクチン接種も

2021年06月06日 20:37  コミックナタリー

コミックナタリー

前段左から小野大輔、神谷浩史、櫻井孝宏、中村悠一、福山潤、入野自由、後段左から山本和臣、飛田展男、國立幸、遠藤綾、鈴村健一、上田燿司、斎藤桃子。
赤塚不二夫原作によるアニメ「おそ松さん」第3期のイベント「フェス松さん'21」が、本日6月6日に東京・中野サンプラザを会場として、リアルとオンラインで行われた。コミックナタリーでは昼の部の模様をレポートする。

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この日初めに姿を見せたのはおそ松役の櫻井孝宏。真面目な進行からイベントが開始したかと思えば、突如「十四松県知事からイベント開催の挨拶」と櫻井が振る。それを受け登場したのは、口を半開きにした十四松役の小野大輔。櫻井の呼びかけにも応えず、小野が十四松さながらマイクを叩く、奇声・暴言を発するなど奇行を連発したあげく、結局「バーカ!」と言い残す。するとそれを合図にオープニングムービーが流れ、櫻井、小野をはじめ、カラ松役の中村悠一、チョロ松役の神谷浩史、一松役の福山潤、トド松役の入野自由、トト子役の遠藤綾、イヤミ役の鈴村健一、チビ太役の國立幸、デカパン役の上田燿司、ダヨーン役の飛田展男、ハタ坊役の斎藤桃子、オムスビ役の山本和臣が登場。「おそ松さん」らしさ全開でイベントがスタートした。

イベント最初の企画は、アニメ「おそ松さん」第3期をファンからの質問に答える形で振り返るトークコーナー。最初に寄せられたのは「印象に残る大変だった収録は?」というもの。これに対し福山は第19話の「すもう部屋」を挙げる。アフレコは新型コロナウイルス感染症を考慮し、5人が同時に収録できる体制だったが、福山は6つ子のキャストで1人あぶれることが多かったという。「すもう部屋」でも最後に1人だけ別に収録したそうで、福山は「みんなの“すもう声”が出来上がってて、どこの隙間もなかったんですよ」と、声のパターンがやりつくされていたことを嘆き、さらに「櫻井さんのおそ松がおもしろすぎて」と、そのクオリティもあって苦労した回だったことを伝えた。

「自身が演じるキャラクター以外の印象的なシーン」を聞かれた櫻井は、第20話の「チョロ松記念館」を挙げる。櫻井が「フィクションとノンフィクションの殴り合い」と独特な表現で評したこの回には、「声優アワード」のトロフィーを連想させる特徴的な形をしたトロフィーが登場。チョロ松を演じる神谷を思わせるような内容の回でもあったことから、神谷が話を振られると「フィクションだよ!」とコメントし、作中で飾られているトロフィーを指して「あの倍は持っているからね(笑)」と続け笑わせた。

入野が開発に携わったグッズの紹介を挟んで始まったのは、新作朗読劇「シン・こぼれ話集」。6つ子の着ぐるみたちが舞台を消毒するようなパフォーマンスを挟みながら7本が行われたこの朗読劇では、山本が1人2役を務めるオムスビのシャケとウメが2人同時に返事できないというメタ的なネタを、チョロ松と一松が延々いじる「壊れた?」、オネエ言葉でカオスな会話が繰り広げられる「トトデレラ番外編」など、「おそ松さん」らしいギャグ満載の内容にキャスト陣の笑顔も絶えない。さらに、前歯や大きな口を言い訳にマスクをしないイヤミとダヨーンが登場する「入店拒否」、注射を嫌がる一松を兄弟たちが連れ出そうとする「ワクチン接種」など、コロナ禍を反映したような劇も披露された。

イベントの後半は、カジノをモチーフにしたゲームコーナー「稼げ!6つ子ダービー」へ。鈴村と山本によるイヤムスビ、遠藤と國立によるトトチビ、飛田と上田によるデカダヨの3チームが“1000万ビット松”を元手にして、6つ子の着ぐるみと声優陣がペアになって挑戦するゲームの勝敗を、カジノさながら予想していく。一番長くフラフープを回し続けた人のいるペアが勝つという最初のゲーム「無限フラフープ」に登場したのは一松ペア、十四松ペア、トド松ペアの3組。鈴村は「すげー運動神経がいい」「負けず嫌いだし、ああいうとき多分本気でやる」と旧知の仲である入野に信頼を寄せ、300万ビット松をさっそく賭ける。しかし、競技が始まると入野は早々に脱落。フラフープはほぼ初体験と自信なげだった福山率いる一松ペアが、一松の活躍でこのゲームをものにした。

続いてのゲームは6つ子がワンバウンドさせたボールを、声優陣が抱えたカゴでキャッチした回数を競う「ワンバウンドキャッチ」。ゲームが始まる前から自由に動き回り、ボケそうな雰囲気を漂わせるカラ松に、中村は「相手を替えたいですね」と不安そうな様子。カラ松の暴走を警戒してほかのチームが避ける中、デカダヨチームは「大人のかっこいいところを見せてやろう」と、カラ松ペアに逆張りとも取れる強気のベット。しかし、カラ松は途中ステージ下へボールを落とすハプニングもありながら終始ボケ倒し、中村もこれにはたじたじに。結局、ほぼノーミスで11回も成功させた一松チームに軍配が上がった。

3ゲーム目の「トッティを探せ」には、トド松ペアと十四松ペアが登場。ステージ上にトド松ペアが隠したトド松のマトリョーシカを十四松ペアが見つけることができれば、十四松ペアの勝利となる。トド松のマトリョーシカだけを隠すはずが、入野は頭脳プレイでほかの兄弟のマトリョーシカもステージ上に置き、本命の場所を撹乱する作戦に出る。自由に動く十四松をよそに、真剣に探す小野はあと一歩のところまで近づいたが見つけられず、トド松ペアが勝利を収めた。最終ゲームは「ペア長なわ飛び」。「年寄りになんでこんなことを」と愚痴る櫻井、「どう考えてもしんどいだろ」と不満げな神谷だったが、ゲームには真剣に挑む。元気な掛け声を出しながら挑んだチョロ松ペアは、息を切らせながらも25回を跳び、続くおそ松ペアも順調に跳んでいったが、惜しくも20回でつまづいた。遠藤が「おそ松のアホ毛が引っかかるのでは」と細かい点に目をつけて、全額をチョロ松ペアにベットしていたトトチビチームだけが見事予想を的中させ、ほかのチームに圧倒的な差をつけ賞金10万円を手にした。

エンディングではキャストを代表して櫻井が挨拶。イベントを楽しんだファンに感謝を述べ、「またどんな形であれ、皆さんとお会いできる日を楽しみに待っていたいと思います」と綺麗に締めくくり、大きな拍手が贈られる。しかし、突如「完璧じゃないよね?」と言い出した櫻井が、駄々をこねながらステージ中央へ。「なんかいいこと起きないかな?」とキャスト陣が声を合わせると、スクリーンに2022年、2023年に劇場公開される新作アニメの特報が映し出される。大きな拍手に会場が包まれる中、改めて櫻井は「来てくださったからには、観てくださったからには、次につながるお知らせがあったほうがいいんじゃないかなと思って、発表させてもらいました」と述べ、「発表したら作るしかないので。いいシナリオ期待していてください」とメッセージを送りイベントを締めくくった。

※記事初出時、一部役名に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

(c)赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会