この5月には本来の開幕戦予定地だったイタリア・ミサノ戦を、5月22~23日の週末から10月に移す決断を迫られたETRCだが、FIA欧州格式選手権のシリーズオーガナイザーを務めるETRA(トラック・レーシング・アソシエーション/Truck Racing Association)とFIA国際自動車連盟、そして各国のレース主催団体らと協力し、現在の環境で関係者全員の安全を保つため、チームとスタッフの健康チェックを含む既存の衛生概念を、さらに改善する計画であるとアナウンスしている。
そんななか発表された2021年のフルエントリーリストでは、シリーズ6冠を誇る“帝王”ヨッヘン・ハーンが引き続き自らのチームを率いて参戦。2021年も“ワークストラック”となる『IVECO S-WAY Racing trucks(イベコS-WAYレーシングトラック)』で2年目のシーズンに挑み、前人未到7度目のタイトル獲得を狙うとした。
さらにハーンやキスと並ぶふたりのETRCチャンピオンも健在で、2017年王者のアダム・ラッコは今季も地元チェコ共和国のチームであるBUGGYRA Racing(バギラ・レーシング)のFREIGHTLINER(フレートライナー)で参戦。唯一のボンネットキャブ型ヘッドでタイトル奪還に挑み、スペイン出身の大ベテラン、アントニオ・アルバセテも、2005~2006年、そして2010年のタイトルホルダーとして引き続きT Sport Bernau(Tスポーツ・ベルナウ)に残留してシリーズを戦う。