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NHK将棋番組、他サイトの表現「パクリ疑惑」認め謝罪「安易に使ってしまった」

2021年06月03日 22:21  弁護士ドットコム

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NHKは6月3日、毎週日曜日にEテレで放送している「将棋フォーカス」の番組内で、将棋情報を発信しているウェブサイトの説明文をほぼそのままの形で、複数箇所にわたり使用していたことを明らかにした。


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この問題について、将棋サイト「将棋講座ドットコム」のツイッターアカウントが、5月30日に放送された番組内で対局マナーを紹介するコーナーで、多数の無断転載をされたとツイートしていた。







●NHK「一般の方にもわかりやすい説明文だった」

「将棋講座ドットコム」のツイッターアカウントが、無断転載されたとして挙げたのは以下の(1)~(4)だ(ナレーション内容は弁護士ドットコムニュース編集部で文字起こししたもの)。



(1)
【記載元の記述】空いている場所を探してスムーズに着席し、対局の準備をしましょう。
【ナレーション】空いている場所を探してスムーズに着席し対局の準備をしましょう。



(2)
【記載元の記述】「雑用は喜んで!」とばかりに下位者が手を出さないようにしましょう。
【ナレーション】雑用は喜んで、とばかりに下位の者が手を出さないようにしましょう。



(3)
【記載元の記述】駒をぐちゃぐちゃに置いたり、裏返したり、重ねたりしてはいけません。
【ナレーション】駒をぐちゃぐちゃに置いたり、裏返したり、重ねたりしてはいけません。



(4)
【記載元の記述】着手した後に「あっ、間違えた!」「ちょっと待てよ…」などと思っても、勝手に駒を戻してはいけません。
【ナレーション】着手した後に「あっ、間違えた」「ちょっと待って」と思っても、勝手に駒を戻してはいけません。



文字にすると、ほとんどそのままの表現であることは一目瞭然だ。



「将棋講座ドットコム」のツイートでは、「当サイトの内容や表現は長い時間をかけて何度も悩みながらたどり着いたものです。テレビ局がコピペで自分の手柄にするのが信じられません」とも述べていた。



弁護士ドットコムニュース編集部は6月1日、今回の件についてNHKに取材を申し込んだところ、同3日、次のような内容の文書で回答があった。




番組のナレーションの一部で、ある将棋サイトで使用されていた説明文が、ほぼそのままの形で、複数箇所にわたり使用されていたことがわかりました。



一般の方にもわかりやすい説明文だったことから、担当者が表現の参考にしようとしたところ、安易に、元の説明文の表現をほとんど変えることなく、そのまま使用してしまったものです。



こうした番組制作の方法は適切とはいえず、サイトの運営者や関係者、視聴者の皆さまにおわび申し上げます。




なお、「将棋フォーカス」の公式ホームページにも、すでに同内容の文章が掲載されている。