IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTデイトナ(GTD)クラスに参戦しているマグナス・レーシング・ウィズ・アークエンジェル、パフ・モータースポーツ、ライト・モータースポーツの3チームは、6月12日にデトロイトで開催される“スタンドアローン・レース”に先立ち、今季最初のウェザーテック・スプリントカップ・イベントへの参戦を取りやめた。
アークエンジェルと提携しアキュラNSX GT3 Evoを走らせるマグナス・レーシング、ポルシェユーザーであるパフ・モータースポーツとライト・モータースポーツは、2021年シーズン第4戦『シボレー・デトロイト・グランプリ』へのエントリーを見送った。このレースはGTDチャンピオンシップの総合成績にはポイントが加算されない、今季2レースが設定された“スプリントカップのみ”を対象とした最初のイベントだ。
3チームの参戦見送りにともない、6月11~12日に行われるレースのエントリー台数はDPiと、招待制で選手権ポイントは付かないGTLMクラスを含め計20台となっている。
ポルシェの広報担当者はSportscar365の取材に対し、パフとライトの両チームが2021年のスプリントカップの単独レースに参加する予定はないことを確認した。また、アークエンジェルのチームプリンシパルであるマイク・ジョンソンも、マグナスがデトロイトのイベントに参加する予定はないと述べた、としている。
パフのチーム・マネージャーを務めるスティーブ・ボルトロッティは、スプリントカップのみの開催が予定されていたカナディアン・タイヤ・モータースポーツ・パーク(モスポート)でのホームイベントには参加するつもりだったが、COVID-19のパンデミックの影響でこれが中止になったため、彼のチームはデトロイト戦を見送ることにしたと説明した。
第5戦ワトキンズ・グレン6時間レースの1週間後に同地で開催される2度目のスプリントカップのみのレース『ウェザーテック240』に、前述の3チームのいずれかが参加するかどうかは現時点では明らかになっていない。
■DPiは前戦と同じ6台。GTLMクラスはコルベット2台のみ
デトロイトに並ぶ12台のGTDフィールドでは3チームの欠場に加え、サンエナジー1・レーシングがケニー・ハブールとミカエル・グレニエをグリッドに復帰させるなど多くの変更点がみられる。
開幕戦デイトナ24時間レースでクラス2位となった75号車メルセデスAMG GT3は、ふたたびグラディエント・レーシングのクルーによってマネジメントされることとなり、マーク・ミラーと未定のコドライバーによってドライブされるアキュラNSX GT3 Evoとともにグリッドに並ぶ予定だ。なお、現在のところ、チームレギュラーのティル・ベクトルシャイマーは66号車アキュラのドライバーとして登録されていない。
チーム・ハードポイントEBRは、このフィールドで唯一のポルシェユーザーとなる。チームは911 GT3 Rの2台体制に戻すべく努力を続けているが、現時点で確認されているのはロブ・フェリオルとキャサリン・レッグの88号車ポルシェのみだ。
グラッサー・レーシング・チームは前戦ミド・オハイオを欠場したが、デトロイトではふたたびランボルギーニ・ウラカンGT3 Evoでシリーズに復帰する。
最高峰カテゴリーのDPiのエントリーは前戦から変わらず6台。一方、GTLMクラスはIMSAのスケジュール変更によってNTTインディカー・シリーズの週末に合わせてレースが開催されることになったため、ワークスのシボレー・コルベットC8.Rが“ホームレース”に参加する。レースでは2台のコルベットの一騎打ちとなる予定だ。
第2戦セブリング12時間でGTLMクラスウイナーとなったウェザーテック・レーシングのポルシェ911 RSRは、このクルマを走らせているプロトン・コンペティションがデトロイト戦と同じ週末にポルティマオで開催されるWEC世界耐久選手権に参加するため、出場できないことが以前から伝えられていた。