コロナウイルス感染拡大の影響でボーナスが出なくなった。収入が大きく減った。契約満了になった。解雇された……。こんな話を聞くようになりました。
中小企業のみならず、大企業でも非常に苦しい状況が続いています。これまで絶対安定と見られていた鉄道会社までもが厳しい状況に陥りました。
企業が苦境にあれば、そこに所属し、働いている人の収入も当然減っていきます。このような時代を乗り切るにはどうしたらいいか。今回は、その対策をお話しします。(ファイナンシャルプランナー:佐藤祐一)
多くの企業が打撃を受ける一方、コロナで好調な企業、ジャンルも
大事なことは、リスク管理で複数の収入源を確保することです。特定の収入が下がると、逆に収入が上がるような収入源を持っておき、バランスを取るのです。
具体例で説明しましょう。コロナウイルスの感染拡大で、観光業は大打撃を受け、業績が大きく下がりました。観光関連の会社に勤めている会社員のほとんどが、収入ダウンしたのではないかと考えられます。
一方で、業績が上がった業界もあります。例えば、マスクやアルコールなどの衛生用品を生産・供給している会社が挙げられます。また、観光業の不振で倒産・事業撤退したホテルや民泊からテレビや冷蔵庫と家電類、家具類などの備品を回収し、販売するリサイクル事業も該当します。
テレワークや在宅勤務の普及で好調な業界もあります。自宅に書斎やテレビ会議用の部屋が必要になると、リフォームや郊外への引っ越しを検討する人が増えます。そうなれば、リフォーム会社や不動産会社の利益は上がるでしょう。
こういうことを予想しておき、業績好調な会社に投資したり、そこで副業したりすれば、メインである給与収入が減っても、そのぶんをカバーできます。
「風が吹けば桶屋が儲かる」という言葉があります。ある事柄が一見関係なさそうなことに影響するという意味です。成功するには、先を読む力が求められます。自分の収入が減りそうな状況になった時、どうすれば収入が増やせるかを考えることが大事です。また、検討材料を蓄えるため、経済・政治・文化・流行などを日々勉強し、ある程度の知識を得ておく必要があります。
日頃から対策しておけば安心できる
未来のことは誰にも確実にはわかりません。どのような事態が起きたとしても、大きな問題に発展しないようにするには、日頃の心がけが大切です。
皆さんに質問です。明日の降水確率が50%、晴れ時々雨で、所々で短時間に強い雨が降るという天気予報が出た時、どうするでしょうか?
降水確率50%だから雨が降らないほうに賭けて、何もしないでしょうか。多くの人は折りたたみ傘などの雨具を持っていくのではないでしょうか。雨が降らなければそれでよし、雨が降っても大丈夫なように対策しておけば、安心できるのではないでしょうか。
お金のことも全く一緒です。どんな事態になっても、収入が大幅ダウンする、収支がマイナスになる、貯金が尽きる、生活ができなくなるといった問題が起きないようにしておきましょう。
もちろん対策をするにも、ある程度のお金が必要です。私が以前、「年収300万円台の資産形成」をテーマに書いたコラム(https://news.careerconnection.jp/?p=114232)を併せて読むと、より広い視野をもって対策できるようになります。
【プロフィール】佐藤祐一
投資家・ファイナンシャルプランナー・社会福祉士。2019年から投資で月収を半年で3倍、1年間で5倍にした経験を活かし、人々の金融リテラシーを高めて、夢を叶えるための資産形成のサポートを実施。取り組んでいる投資は株式投資、不動産投資、FX投資、暗号通貨のマイニング、事業投資など。東京、大阪、京都、愛知など日本各地でお金に関する相談やコンサルティング、株式投資のコンサルなどを平均週6名実施し、年間50名を担当。どの投資にも肩入れせずに、お金の考え方を身に着け、良い投資と悪い投資の見極めをできるようにすることを重視している。現在、タイムチケットで相談を受け付けている。Facebookはこちら。