アニメーター、演出家、監督といった顔を持つ今石の4半世紀にわたる仕事を、10のエリアに展示された膨大な資料で振り返る「今石洋之の世界」展。「天元突破グレンラガン」「プロメア」はもちろん、監督デビュー作となった「DEAD LEAVES」、2015年の日本アニメ(ーター)見本市で発表した「Sex and Violence with Machspeed」など今石が携わってきた作品を通して、今石の活躍を紐解いていく。
会場入り口で出迎えてくれるのは、「キルラキル」「Panty&Stocking with Garterbelt」など今回の展示作品の映像を繋いだ動画。3面のモニターに矢継ぎ早に各作品の映像が映され、これから登場する展示への期待をさっそく高めてくれる。シアターゾーンを抜けると続いて現れるのは「プロメア」の展示スペース。縦長のエリアの壁にはびっしりと制作資料が並べられ、極初期に今石が描いたという企画メモをはじめ、絵コンテ、監督の修正指示も入ったレイアウト、3DCGなどを順を追って鑑賞することで制作過程も楽しめる。
続いて登場するのがショッキングピンクが眩しい「Panty&Stocking with Garterbelt」のエリア。このエリアで目を引くのが、作中の爆破シーンで使われたゴーストの模型だ。精巧に作られたゴーストたちは会場で実際に確認してほしい。さらに今石が企画書掲載用に描いたというアメコミチックなマンガも展示されている。
奥に進むと現れるのは、監督デビュー作となった「DEAD LEAVES」、2005年に開催されたカーレース「BRIDGESTONE INDY JAPAN 300 mile」の公式イメージアニメ「OVAL×OVER」、2015年の日本アニメ(ーター)見本市で発表した「Sex and Violence with Machspeed」の3作をまとめて展示するエリア。監督初期の2作からは、その後の作品につながる要素や挑戦が垣間見れる。また「Sex and Violence with Machspeed」は、コヤマシゲト、若林広海が参加しており、後の「プロメア」制作に繋がったことを感じながら展示を観てみては。