世帯年収800~1000万円あれば、生活には多少の余裕がありそうだ。貯蓄ができていれば、老後の心配もなさそうなイメージだが
「夫婦に子ども1人の3人世帯だが、老後を含めライフプランには余裕があると感じる。ただ、子どもの教育費にお金をかけすぎないよう注意は必要」(広島県/30代男性/メーカー系)
と、老後の生活のために今のうちから節約を意識する人もいる。世帯年収800~1000万円の人たちは、教育費と老後資金の準備についてどのように考えているのだろうか。(文:林加奈)
「もともと旦那に貯金がなく、私の貯金だけで結婚したので生活に余裕はありません」
都内に住む50代女性は世帯年収1000万円だが
「今の生活に余裕を感じることは一切ない。予備校生と高校受験を控えた中学生がいるために、塾代の捻出と教育費の準備に追われている。子どもに奨学金の返還義務を負わせたくない。子育てが終わったら自身の老後のことは考えなくて済むくらい、早くに寿命が来てほしい」
と、将来を悲観した様子で語る。それだけ現在の生計を立てるのに精一杯で、老後の暮らしが心配ということだろう。
子どもの教育費と老後の生活費の準備両立が難しいという声は、他にも寄せられている。兵庫県の30代女性は「もともと旦那に貯金がなく、私の貯金だけで結婚したので生活に余裕はありません。保険に入っていないので、いざというときの医療費や、老後の資金を貯めようとはしていますが、子どもの教育費で貯金は消えそうです」と綴っている。
子どものためにお金を使うか、それとも自身の老後のために貯蓄を増やすか。優先順位の選択を迫られることが、世帯年収800~1000万円の人たちの悩みの種なのかもしれない。
「子どもが大学に通う4年間は、いくらお金があっても足りなかった」
子どもが独立し、これから老後の資金を貯めようとする人たちの声も紹介しよう。京都府のメーカー勤務の50代男性は
「2人の子どもは、中学校から大学まですべて私立に行かせました。2人とも独立したので、60歳の定年退職までの残り8年間で、今までできなかった老後資金の貯蓄をするつもりです」
と語り、老後資金を増やそうと意欲的な様子だ。
大阪府の50代男性も「3年前に下の子どもが大学を卒業した」といい、子どもが在学中だったときの生活を次のように振り返る。
「子どもが大学に通う4年間は、いくらお金があっても足りない状況でした。当時は世帯年収900万円くらい。転勤族で妻はパートを掛け持ちして働いていました。マンションのローンもあったのですが、昨年マンションを売却し完済。残ったお金は貯蓄に回しました。今、借金はまったくありません」
子どもを育てているときは、日々のやりくりが大変だったことだろう。男性は「これから頑張って老後資金を貯めます。目標は3000万円です」と、老後資金準備への意気込みを綴っている。
※キャリコネニュースでは引き続き「あなたの世帯年収への不満を教えてください」や【募集】仕事を即行で辞めた人に関するアンケートを募集しています。
-----
【あわせて読みたい】
世帯年収1000万超の暮らし「レクサスは現金で一括購入」
年収800万円でも"子ども部屋おじさん"の40代男性
年収300万円の50代独身女性の叫び「政治家は底辺の生活を知らない」