トップへ

鹿児島より永劫の炎を纏いし不死鳥を召喚!こじらせ表記満載の「厨二病ラーメン」を救世主(めしあ)がれ

2021年05月24日 12:41  おたくま経済新聞

おたくま経済新聞

鹿児島より永劫の炎を纏いし不死鳥を召喚!こじらせ表記満載の「厨二病ラーメン」を救世主(めしあ)がれ

 厨二病とは思春期特有の思想・行動・価値観が過剰に発現した病態のこと。誰でも思春期の頃にはマンガのキャラクターと自分を重ねてみたり、空想を現実だと思ったりした経験はあると思います。


 そんな厨二病を象徴するグッズとして、包帯や眼帯、グローブなどが挙げられますが、筆者の居住地である鹿児島のイシマル食品から「厨二病ラーメン」が2020年8月より販売されています。ネーミングからして香ばしい……。


【その他の画像・さらに詳しい元の記事はこちら】


 イシマル食品は大正5年創業の「鹿児島ラーメン」を代表するご当地企業。製麺業を長年いとなみ、そのノウハウをいかしてインスタントラーメン(袋麺)も多数販売しています。鹿児島県のスーパーでは、ご当地企業として存在感を示す一方で、鹿児島ラーメンの普及にも意欲的。


 「厨二病ラーメン」はその一環として開発され、第1段階としてクラウドファンディングが行われました。結果、約300万円をあつめて商品化が決定。2020年8月8日よりECサイトを通じて一般販売が行われています。


 筆者は先述のとおり、鹿児島在住。イシマル食品はよく知っているほうです。しかしながら、今回取り上げる「厨二病ラーメン」を食べるのは初。ドキドキワクワクしながら注文しました。


■ 聖箱(ダンボール)に記されし「厨二病」の刻印

 「厨二病ラーメン」ブランドには「不死鳥味」「魔法陣味」「豚骨のテーゼ味」の3種の味が用意されています。ECサイトでは1種3個セット、3種セット、3種セット+魔法陣ランチョンマットつきも売られています。


 筆者が今回購入したのは、せっかくなので……と6個入りセット+魔法陣ランチョンマットつき。価格は2777円(税込/送料別)でした。


 厨二病ラーメンの販売ページより取り寄せを行うこと数日。自宅に届いたダンボールには「厨二病ラーメン」の文字が。


 とげとげしいフォントでデカデカと書かれた文字に気合いを感じます。受け取る際に若干の気まずさを感じましたが、配送業者さんは厨二病の文字を見ていったいどのような感情を抱いたのか、気になってしまいます。


■ 鹿児島より永劫の炎を纏いし不死鳥を召喚

 厨二病ラーメンには「不死鳥味」「魔法陣味」「豚骨のテーゼ味」の3種類がありますが、どの味もクセが強そう。どれを食べようか迷いに迷って、試食で選んだのは「不死鳥味」。


 パッケージをみてまず目に入るのは、「エーテル/フォース付き」「アガペー(愛)使用」という文字。意味がわかりません。さすが厨二病ラーメン。


 その他パッケージには「不死鳥(うまみ成分)のヴァミ=ノーサン(アミノ酸)を纏い 闇の不死鳥(黒さつま鶏)を使役」というキャッチコピー?説明文もそえられていました。


 次にどんな味なのかパッケージを裏返して確認していきます。原材料を見てみるとそこ書かれていたのは


 「サクリファイス(生贄)、アルケー(万物の根源)、ジェネシス(創世記)、アガペー(愛)……」


 まさにイミフ。これまた厨二病表現ですか……と思いつつ、早速調理をすることにしました。


 ちなみに日本語翻訳が同封されているので、本物の原材料や作り方は別途で確認できました。ホッ。



■ 召喚の儀式により、不死鳥の召喚に成功

 パッケージに書かれている「おいしい救世主(めしあ)がり方」を見ながら忠実に調理していきます。


 調理方法の記載も「聖水をロンギヌスの鍋で沸騰」「魔界の黒炎を封印し、エーテルの混沌を加えよ」など、厨二病に余念がありません。とはいえ、作り方は一般的な袋麺と同じ。手際よく、ちゃちゃっとゆでてスープを入れ完成!


 同梱の魔法陣ランチョンマットを敷いて、丼いざ召喚!(実食)とまいります。


■ おいしく救世主(めしあ)がりました

 白く濁ったスープから黒さつま鶏の旨味を凝縮したコクのある香りが立ちのぼります。


 麺をすくってみると、サラサラとしたスープがイシマル食品こだわりの麺に良く絡み、スープの香ばしい風味が一層広がります。


 サラサラとしたスープでありながら、鶏の旨味がギュッと詰まった奥行きのある味わい!喉ごしが良く、箸がどんどん進みます!


 同梱のコショウとの相性も抜群で、あっという間に完食!もちろんスープも飲み干しました!


 厨二病ラーメンという名称ですが、味は本格的な鹿児島ラーメン。イシマル食品の郷土への愛が存分に感じられる一杯でした。


 続けて「魔法陣味」「豚骨のテーゼ味」も食べてみたいと思います!ごちそうさまでした!


(山口弘剛)