5月15~16日、大分県日田市のオートポリスで第3大会が行われた全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権。2021年はこれでほぼシーズンの半分のレースが行われたことになるが、今季はこれまで名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)が5勝を飾りタイトル争いをリードしている。上位陣の2021年のシーズン前半戦をまとめよう。
残念ながら悪天候のため第9戦が中止となってしまったものの、これまで8戦を終えてランキング首位に立つのは、参戦2年目でここまで5勝を飾っている名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)。シーズン開幕前には「全勝を目指す」と語っていただけに、本人としては不満もあるかもしれないが、そのスピードは文句なしだ。第1大会の富士こそ1勝だったが、特に鈴鹿での3連勝が大きく、現在68ポイントを獲得している。
ランキング3位は、これまで雨がらみのレースで2勝を飾っている三宅淳詞(MAX RACING 320)。その才能はスーパーGTでも多くの関係者が認めるところで、2020年最終戦後のテストで速さをみせチャンスを掴んだが、これまでの勝利でその実力を証明している。ただ、これまではドライでのスピードとスタートで苦戦しており、まずはドライでの勝利を掴みたいところだろう。
一方、ここまで思うようなシーズンを送れていないのは、トムスエンジンを搭載する3台。4年目で勝負の年とも言える河野駿佑(RS FINE K&N 320)は、第1大会の富士、第2大会の鈴鹿ともに苦戦。ただスーパーGTでの優勝を経て迎えたオートポリスでは展開にも恵まれ、2戦連続の3位表彰台。「運が良かった」と振り返るが、「良い流れに乗ることは大事だし、その流れに乗っていけばさらに良くなっていける可能性があります」と後半戦の巻き返しを狙う。
マスタークラスは、今季これまでフル参戦しているのが今田信宏(JMS RACING with B-MAX)しかおらず、取りこぼしがあるものの、シリーズもリードしている。今季はオーバーオールで参戦しているDRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)との争いも楽しんでいるようで、このままシリーズを制しそうな勢いだ。