2021年05月20日 17:01 弁護士ドットコム
新垣結衣さんと星野源さんが5月19日、結婚することを発表しました。ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で夫婦役を演じた2人が、そのまま現実でも結婚にたどりついた形です。
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報道によると、2020年10月に「逃げ恥」のスペシャルドラマの撮影で再会し、同年12月から結婚を前提にした交際がはじまったようです。婚姻届は今後時期をみて提出するとのことです。
結婚を前提にした交際について、ネットでは「とても誠実でいい」「スピード婚にも納得」「理想的すぎて泣いた」など祝福とともに指示する声が多数あがっています。中には、「結婚を前提にってどういう意味?」と素朴な疑問をあげる投稿もありました。
交際する際、「結婚を前提」にすることは、法的にどのような意味があるのでしょうか。
「ご結婚の発表、誠におめでとうございます。私も『逃げ恥』の大ファンなので、素直にうれしいです。皆に祝福されるお二人は本当に素敵です」と話す濵門俊也弁護士は、「結婚を前提に交際することは、法的に意味のある約束ではない」といいます。
「交際開始時における決意を示すものでしょう。法律上保護される婚姻の予約である『婚約』とは違います」
「結婚を前提」として交際するかどうかというよりも、「婚約」が成立していたか否かが、法律上のポイントとなるようです。
「『婚約』が成立していないのであれば、単なる自由恋愛の範疇にとどまります。『結婚を前提に』と約束していても、それは法的な契約ではありませんので、別れた場合でも、なんらかの損害が発生したとは言えません。
一方で、『婚約』が成立していれば、婚約不履行に基づく損害賠償請求ができるような場面もあり得ることとなります」
「結婚を前提に」と約束することが法的には意味がないとしても、その決意が半年後のスピード婚につながったのかもしれません。
【取材協力弁護士】
濵門 俊也(はまかど・としや)弁護士
当職は、当たり前のことを当たり前のように処理できる基本に忠実な力、すなわち「基本力(きほんちから)」こそ、法曹に求められる最も重要な力だと考えている。依頼者の「義」にお応えしたい。
事務所名:東京新生法律事務所
事務所URL:http://www.hamakado-law.jp/