現代のマクラーレンのF1マシンがオークション市場に出品されるのは今日珍しいことだが、2010年にルイス・ハミルトンが第7戦トルコGPで優勝したときの『MP4-25A』が、今年シルバーストンでオークションにかけられる。
報道によるとRMサザビーズは、貴重なマシンを7月の第10戦イギリスGPでオークションに出すという。シャシー番号1のMP4-25Aは、レースウイーク中にシルバーストンで爆音とともにデモランも行うということだ。
「特にこのシャシー番号1の入手については、モデルの希少性を考えると千載一遇の機会となる」とRMサザビーズは声明のなかで述べている。
「依頼人との守秘義務から、個人所有の正確な台数を開示することはできないが、これはわずかな台数しか存在しないと考えられる」
「このような品には高い希望が寄せられる。多くが個人の所有によるものなので、近い将来売りに出されることはないだろう」
「さらに、マクラーレン・メルセデスはこのクルマが今もコースを走ることができると話しており、個人向けヘリテージ部門の一部である専任のファクトリーチームがサポートにあたっている」
ハミルトンのマクラーレンMP4-25Aは500万ドル(約5億4500万円)から700万ドル(約7億6300万円)の価値があると推測されているが、裕福で熱心なコレクターたちがマシンの価値をRMサザビーズの最初の評価額からかなり釣り上げることは間違いないだろう。
なお、アイルトン・セナが最後のモナコGP優勝時に乗っていて、間違いなくF1の歴史でいっそう価値のある一品とされたマクラーレンMP4/8Aが2年前にボナムスで500万ドル(約5億4500万円)で落札されたが、それは現代のF1マシンに支払われた最高額のひとつだった。
その買い手は? バーナード・チャールズ・エクレストンという人だ。