2021年05月18日 08:01 リアルサウンド
当サイトではこれまで、過去2回にわたって漫画作品から移植された「迷作」ゲームを取り上げた。ストーリーが全て謎だった『美味しんぼ』や、原作が完全崩壊していた『タッチ』など、良くも悪くも個性的なゲームがプレイヤーに強いインパクトを与えた。
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そんな漫画発祥ゲームはもちろん、「迷作」だけではない。「名作」として親しまれているものも当然存在する。今回は「名作ゲーム」を取り上げてみたい。
高橋洋一氏原作の不滅のサッカー漫画、『キャプテン翼』。全世界のサッカー少年に影響を与えた作品は、1988年にファミリーコンピューターでゲーム化された。
主人公・大空翼や日向小次郎など主要人物が総登場し、ドライブシュートやタイガーショットなど、ダイナミックな必殺技が再現され、迫力のある試合を楽しむことが可能だった。
また、パリのエッフェル塔で岬太郎を探し当てるアドベンチャー要素、サッカーでありながらコマンドを駆使して試合を進めていくシステムなど、バラエティに富んだゲーム性が高く評価された。
現在ネット掲示板で散見される「くっ…ガッツが足りない」というフレーズは、このゲームから生まれたものである。高評価を受けたファミコン作品は、スーパーファミコンやPS4、Nintendo Switchなどの後続機に移植されるケースがあり、『キャプテン翼』は今なお様々な形でゲーム化している。
高橋留美子原作のラブコメディ漫画、『めぞん一刻』。PCゲームを経て、1988年にファミリーコンピューターに移植され、多くの人がプレーした。
内容はアドベンチャーゲームで、少々難しいという指摘もあったが、原作の世界観を保ちつつ、当時としてはかなり美しいグラフィックや、斉藤由貴が歌った主題歌「悲しみよこんにちは」のBGM、心をくすぐるようなストーリーなどが高い評価を得た。
諫山創原作の大人気ダークファンタジー漫画、『進撃の巨人』。アニメや映画にもなったこの作品は、ゲームにも移植されている。
2012年にMobageに登場し、高い人気を博すと、2013年に3DSから「進撃の巨人 人類最後の翼」が発売され、そのクオリティの高さが評価される。そして2016年、PlayStation4(PS3、Vitaからも発売)に舞台を移し「進撃の巨人」として発売されると、その美しく迫力のあるグラフィックで人気を博した。
2018年にはPlayStation4、PlayStation Vita、Nintendo Switchから「進撃の巨人2」が登場。大迫力の戦闘シーンで、多くの人が作品を楽しんでいる。
和月伸宏原作の人気漫画『るろうに剣心』は、1996年にPlayStationから「るろうに剣心 維新激闘編」としてゲーム化された。
5作発売された「るろうに剣心」シリーズのなかで最も評価が高い作品が、「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 炎上!京都輪廻」。剣を自由自在に操る緋村剣心や喧嘩屋相楽左之助の暴れっぷりなどが再現されており、爽快感のある仕上がりになっていた。
漫画からの移植と聞くと、「迷作」を連想してしまうが、新旧問わず名作も多い。この機会に改めて楽しんでみてはいかがだろうか。