新型コロナウイルス感染拡大下で婚活が滞る"婚活難民"は少なくない。そんな中、じわじわ増えているのが「オンライン婚活が捗っている」という人たちだ。
恋愛コンサルタントの鈴木リュウさんは「今年2月に流行った音声交流SNS『Clubhouse』ですが、すでに"クラブハウス婚"をしたという人も出てきました」と話す。
「おうち時間増加で、Clubhouseやオンラインゲームなど"オンライン上での趣味"をして過ごす人が増えました。その結果、趣味をきっかけに仲良くなったり、オフ会などで会ったりして交際に至る人が増えています」
今までは"トーナメント形式"で交際相手を決めていたが……
オンライン婚活の代表的なツールといえばマッチングアプリだ。コロナ禍でも継続して使っている人が目立つ。「1度目の緊急事態宣言が発令された昨年の今頃は、プロフィール欄に『デートはコロナが落ち着いてから』と書いている人が多かったですよね」と鈴木さんは話す。
「でも、今のマッチングアプリにそういった記載をする人はほとんどいません。『落ち着いてから』勢は撤退し、不可視となっています。増えているのは『いま会っても大丈夫』とコロナ禍でも行動する人たちです」
一時はオンラインデートが話題になったが、「自分の部屋が相手に見えるのが嫌、結局会うまで相手のことはわからないなど、面倒だと気づいた人も増えました。なので、今は"会う"というアクションが回復しています」と説明する。
現在の婚活では"コロナ観"が大切になる。その結果、コロナ禍でも婚活をする人と、休止して婚活難民と化す人で二極化しているようだ。コロナ前と比べて"会える人の数"にも変化が出ている。
「今まではランチ、お茶、ディナーと1日に3ローテは異性と会う機会がありましたし、アプリ経由にせよ趣味経由にせよ、色んな人と会ってトーナメント形式で交際相手を選んでいました。しかし今は1~2ローテに留まっています。出会う母数が減り、その中から恋人を探すので、今までは"足切り"にあっていた人でも交際に至りやすい状況ではあります」
会える人の数も限られている現在、寂しさを感じる人も多いだろう。そんな中、趣味で意気投合してぐっと距離が縮まる人も増えている可能性がある。
オンラインゲームのほか、インスタやTikTokが出会いの場に
オンラインにはマッチングアプリ以外、どのような出会いの場があるのか。「今ならオンライン人狼や『モンスターハンター』のほか、ソシャゲが人気ですね。ゲームで仲良くなって、掲載していたツイッターなどのSNSで繋がり、DMを通して仲良くなり……という感じです」。
「20~25歳になるとインスタグラムやTikTokでの出会いが増えていますね。女性だったらダンス動画、男性だったらおもしろ系動画を上げたりして、コメントやDMでのやりとりを通して会うようになる人が多いようです」
とはいえ緊急事態宣言下。今までのようにお酒を飲むようなデートは行えない。
「いきなり相手の家に、というのは危険なので、最近はホテルデートが流行っています。デパ地下や成城石井などでお酒や食べ物を買い、男女2人もしくは数人でホテルに集まって遊んでいます。レンタルスペースなどで集まる人も多いですよね」
価格も「みんなで割れば場所代も含めて2000~3000円程度に。居酒屋デートより安いです」とのことだ。
ただし、そうなると感染症対策も十分とは言えず、心配になる。鈴木さんは「落ち着いてから婚活しようと思う人もいるでしょうが、そうは言っていられないとアクションを起こす人も多いようです」とコメントした。