2021年F1スペインGP決勝で、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは2位、セルジオ・ペレスは5位だった。
■レッドブル・レーシング
チーム代表クリスチャン・ホーナー
マックスのスタートは素晴らしかった。ターン1に集中し、チャンスをつかんでトップに立ったのだ。あれこそ“マックス・フェルスタッペン・スタート”だ。いい位置にマシンを持っていき、ブレーキングを遅らせ、アグレッシブにトップを獲りにいった。
残念ながらマックスとの間にミスコミュニケーションがあり、彼が我々が思っていたより1周早く入ってきたため、ピットストップに時間がかかってしまった。だが幸い、ピットウォールとピットクルーが素早く対応したため、最低限のロスで済ますことができ、非常にうまく挽回することができた。
今日は違う戦略を採ることはできなかったと思う。ルイス(・ハミルトン)とメルセデスの方が速かったからだ。彼らはマックスのすぐ後ろをついていきながら、タイヤを傷めていなかった。我々はトラックポジションはキープできたものの、後方の隊列がある程度ばらけてくると、ルイスはフリーピットストップをすることが可能になった。レースリーダーとしては、トラックポジションを犠牲にするよりは、屈することなく最後まで走り続けることに挑戦しようとするものだ。だが、ルイスにフリーストップが可能になったことで、我々は非常に厳しい立場に追いやられた。
ルイスが追いつき、抜いていった後、我々にできるのは、マックスにファステストラップを狙わせることだけだった。彼はしっかりやってのけたよ。
チェコは昨日の予選で8番手だったが、いい仕事をして決勝で5位まで挽回した。ターン1のアウト側からダニエル(・リカルド)を大胆にオーバーテイクし、チームのためにしっかりとポイントを確保した。
今は次のモナコに100パーセント気持ちを集中させている。ファクトリーではパフォーマンスをさらに見つけ、メルセデスに追いつくための作業を続けている。
(F1公式サイトに、メルセデスの戦略に反応することはできなかったのかと聞かれ)できなかったと考えている。今日のルイスとメルセデスは我々よりも速く、最初のふたつのスティントを通して、ぴったり後ろをついてきていた。彼らが序盤にアンダーカットに動かなかったことに驚いたよ。そのおかげで我々はトラックポジションを維持することができた。だが、ルイスはフリーストップが可能になり、彼らは決勝に(もう1セット)ミディアムタイヤを残していた。そうなると我々としては「今や劣勢だ」と認めざるを得ない。反撃のチャンスはなく、終盤にファステストラップを決めることしかできなかった。