5月1日、アメリカのユタ州のライス・エクルズ・スタジアムでAMAスーパークロスの最終第17戦ソルトレイクシティ2が開催され、250SXイースト・ウェストショーダウンで日本人の下田丈(モンスターエナジープロサーキットカワサキ)が6位を獲得。下田は250SXイーストクラス年間ランキング2位に輝いた。
スーパークロスはモトクロスレースの一種で、屋内スタジアムに作られた1周1分弱のダイナミックなコースで争われる。AMAスーパークロスはその全米選手権であり、アメリカ国内外で絶大な人気を誇るチャンピオンシップだ。
下田の出場する250SXクラスは、イーストクラスとウェストクラスに分かれてレースが行われ、それぞれで年間ランキングが競われるが、毎年この最終戦だけは特別にイーストクラスとウェストクラスの混走レースとなる。
ショーダウンと呼ばれるこのレースは、それに先駆けて行われるイーストクラス、ウェストクラスそれぞれの短いヒートレースの上位9名ずつと、ラストチャンスクオリファイヤーと呼ばれる敗者復活戦の上位4の計22人名のみが出場可能であり、いつもよりレベルの高いレースだ。
ここまでの8戦すべてを5位以内で完走し抜群の安定感を見せてきた下田は、最終戦を前にしてトップのコルト・ニコルズと23ポイント差の250SXイーストクラスランキング2番手。この時点でチャンピオンの可能性を残すのはこのふたりのみとなっていた。
下田は6分間+1周イーストクラスのヒートレースをマイケル・モシマン、ジェット・ローレンスに次ぐ3位でゴール。そしてメインイベントとなるショーダウンでは、下田はインから6番目のスタートとなったが、少し出遅れて序盤10番手台からの追い上げを余儀なくされた。
しかしそこから順調に1台ずつパッシングしていき、6番手まで順位を上げる。その後、5番手のライダーとはタイム差があったためそのまま単独走行に入り、6位でゴール。17ポイントを獲得し、昨年度の自身のランキング3位を上回り日本人最高位となる250SXイーストクラスランキング2位を獲得した。
なお、このレースで優勝したのは下田のイーストクラスデビュー同期で17歳のジェット・ローレンス。また、ウェストクラスを走る兄のハンター・ローレンスが途中転倒がありながらも3位表彰台を獲得し、兄弟で速さを見せつけ会場を沸かせた。
今大会で2021年シーズンのレースが全て終了。250SXイーストクラスのチャンピオンに輝いたのは最終戦で2位に入り、9戦すべてで表彰台を獲得したニコルズ。また、ウェストクラスでは3度の優勝を含む5回の表彰台を獲得したジャスティイン・クーパーがチャンピオンに。
450SXクラスでは全17戦中8戦を制したクーパー・ウェブがこのレースで優勝しチャンピオンを決めた。