NTTインディカー・シリーズに参戦するアメリカ人ドライバーのコルトン・ハータは、ハースからF1に参戦することに“興味がある”と発言したが、それはフェラーリが支援するプログラムに所属できる場合だけだという。
先週末、アンドレッティ・オートスポートに所属する21歳のハータは、セントピーターズバーグで開催されたNTTインディカー・シリーズの第2戦で才能を示して見せた。ハータは圧倒的優位に立ち、同チャンピオンシップで自身のキャリアにおける4度目の優勝を飾った。
日曜日にモータースポーツのレジェンドであるマリオ・アンドレッティから、F1参戦を考慮すべき時期がすぐにも近づいていると言われた時、ハータのレーシングスーツはまだシャンパンでびしょ濡れだった。
ハータにとってトップチームのF1グリッドのポジションを獲得することは、現実的な提案とはほど遠い。しかしながら、トップチームの支援を受ける下位チームが、才能ある若きアメリカ人のハータに関心を示すことはあるだろう。ハータは初期の育成期間中はヨーロッパでレースをしており、F1を夢見ていた。彼は今ではそのことを認めているが、すべては推測の域を出ない。
「F1についての会話は、僕には本当のところ意味がない。契約書にサインをしない限りはね」とハータは『RACER』に語った。
「未知のことがたくさんあるし、実現しない物事もある。人は望むことすべてについて話すことはできるが、実際のところ実現しなければ、それは意味のないことだ」
「もちろん興味は引かれるよ。非現実的な感じだし、ほとんど思い上がりのようにも思える。『僕はトップ3のチームに入る必要がある』なんて言うことは、ある意味ではね。そうするためには働きかけなければならないと思う」
下位チームでスタートする可能性となればそれは必然的にハースということになるだろう。F1で唯一のアメリカのチームであり、ある条件の下でなら理にかなった入り口だ。
「正直なところ、ハースや他のチームへ誘われたら興味を持つけれど、それは僕がフェラーリが支援するプログラムに所属できる場合だけだ。そうしたら動くチャンスがある」
「僕はハースに行ってジーン・ハースだけと3年契約を結ぶつもりはない。でもフェラーリとなら契約する。彼らがあのようなマシンに僕を乗せてくれるなら、そのマシンをドライブして、トップチームへ行けるように努力するよ」
ハータは、セントピーターズバーグで勝利した後に、あるF1チーム代表からお祝いのメッセージをもらったことを明らかにした。おそらくF1の誰かが彼の才能に注目している兆候だろう。
「人々は間違いなく見ている。他に何も出てこなかったら、F1マシンのテストをやってみたい。なぜならたとえ遅いマシンでも、ドライブするのは最高の気分だろうからね」