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花粉症のミカタ? 春先のテレワーク事情を調査してみた

2021年04月24日 11:11  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース

4月に入はいってから気温がぐんぐんと上昇し、3月には例年より早く桜が開花しました。強い風に乗って飛ぶ花粉の飛散量も半端なく、日々つらい思いをしている花粉症の人も多いのではないでしょうか。

2020年から猛威をふるう新型コロナウイルスの影響で、ステイホームの要請や緊急事態宣言の発出などもあり、私たちをとりまく環境は大きく変わりました。コロナ禍で迎える花粉シーズンは、2021年で2回目。今回は花粉症に悩むマイナビニュース会員を対象に「花粉の季節を迎えて感じた生活の変化」について聞いてみました。
花粉症の時期に生活に変化があった人は30%

花粉が飛散し始める前からマスクを付けたり、薬を飲み始めるなどの対応をしている人は多いはず。新型コロナの影響で、マスクの着用は、花粉症以外の人にも広がりましたが、そのほかに変わったと感じたことはあるでしょうか。
○Q.花粉の季節になりテレワークを増やしたなど、生活に変化はありましたか?

ある ―――30.9%
ない ―――69.1%

花粉の季節になりテレワークを増やすなど、生活に変化があったか尋ねたところ、30.9%が「ある」と回答しました。「変化がない」の方が圧倒的ですが、約3人に1人は、花粉の時期に生活に変化を感じていることがわかりました。どのような変化があったのでしょうか。具体的に尋ねてみました。
○Q.花粉症に季節になりどのように生活が変化したか、具体的に教えてください

花粉症の季節になり、生活がどのように変化したか尋ねたところ、大きく5つの項目に分けることができました。一つひとつの項目から、代表的な声をご紹介します。
■テレワークに切り替えた

男性/51歳
テレワークが増えて、いつもそばにティッシュ箱を携えながら、気兼ねなく鼻をかみながら仕事をするようになった

女性/46歳
完全にテレワーク。外出を本当にしなくなりました

女性/27歳
今年は酷いのでコロナも含めて極力外出しなくて済む業務は、自宅で行う

女性/45歳
少しでも外出を減らしたいので自宅でできる仕事量を調整しています

女性/35歳
在宅勤務なので例年のように完全防備しなくてもいいから気分的にラク

多かったのが「テレワークにした」という回答でした。新型コロナ感染予防対策として、テレワークが推進されていることもあり、オンラインで業務が遂行できる仕事であれば在宅勤務に切り替える人が多いようです。

テレワークなら、「鼻水ズルズルやくしゃみが恥ずかしい」「人前で何回も鼻をかむのは抵抗がある」「鼻栓をしたくてもできない」など周囲の目を気にすることなく、好きなように花粉症対策ができますね。


■外出の機会を減らした

男性/44歳
外への用事は出来るだけまとめて済ませて、外出する回数を出来るだけ減らすようにしている

女性/36歳
外出をほとんどしなくなったので、花粉にふれあうことがなくなってだいぶラクになった

男性/68歳
外出すると花粉症が辛いとわかっているので、外出はできるだけ避けて、可能な限りメール・電話・ファックスなど使いまくった

テレワークと同じくらい多かったのが「極力外出を減らす」こと。今はネットを介して、さまざまな用事がオンラインで完結する時代。ネットバンキングを利用すれば、わざわざ銀行に行かなくても済むし、ネット通販を利用すれば、欲しいものが早ければ翌日には届きます。

日々の食事だって、ネットスーパーで食材を注文するほか、デリバリーを利用するという方法もありますよね。花粉に触れる機会を徹底的に減らすためには、こうしたオンラインサービスの活用も有効といえるでしょう。
■生活習慣を変えた

男性/55歳
空気清浄機の部屋からなるべく出ないようにしている

女性/46歳
外出先から自宅に帰ったら、まず風呂に入るようになった

女性/62歳
新型コロナウイルスもあり、より生活習慣を見直して、規則正しい生活を心がけるように注意するようになりました

女性/40歳
洗濯ものを部屋干しするようになった

男性/41歳
家の空気をきれいにするため掃除を徹底した

空気清浄機を部屋に設置したり、これまで外に干していた洗濯物は室内干しにするなど、できる限り花粉を体に取り込まないように、生活習慣を変えたという人も目立ちました。

また、不規則だった生活を改めたり、部屋の掃除を徹底して室内の清潔を保つようにしたという人も。花粉症の症状の軽減だけでなく、快適で健康的な生活にもつながりそうですね。
■外出時の生活習慣を変えた

男性/36歳
普段は眼鏡をしていないが、花粉症の症状が出るようになってから、だてメガネをかけるようになった

女性/48歳
マスクをしていたが、2重にして外出している

男性/44歳
外出時は市販の花粉ガードを全身に振りかけている

男性/62歳
電車による時差出勤を始めた。朝を1時間繰り上げたことにより、空気がきれいな感じがして、なんとなく症状が和らいだ

テレワークや外出自粛が求められているとはいえ、どうしても外出せざるを得ないときってありますよね。外出している時には、「マスクを二重にする」「花粉ガード剤を使う」「ゴーグルを使う」などで、花粉を体に取り込まないような工夫をしている人も多くなっています。

外出・出勤するときは、1日のうち、花粉が飛散するピーク時間を避けるようにしている人も。
■花粉を除去する商品を購入した

男性/49歳
空気清浄器を追加で購入した

男性/16歳
空気清浄機や加湿器を何台も買った

男性/66歳
常時、ちょっと高いマスク着用

男性/67歳
換気をしたくても、窓を開けられなくて、空気清浄機(加湿器付き)の能力の大きい物を購入し、かなり高い買い物をした

花粉やハウスダストなど、空気中のアレルゲンを除去してくれる空気清浄機。花粉症の発症をきっかけに、より性能がいいタイプを買い足したり、各部屋に置くために追加で購入したという声もありました。

また、花粉症の時期に使うことが多くなるティッシュやマスクを少し高価なものにしたという声もちらほら。ちょっと出費はかさみますが、これで快適に過ごせるのなら、おつりが返ってくるというものです。

花粉をシャットダウンできるテレワーク、一方「寂しい」の声も

花粉症の時期に生活スタイルが変わった人の声をまとめてみましたが、いかがでしたか? オフィスで働いているときは、連発するくしゃみや、とめどなく流れる鼻水など、周りからどう見られているか気になって集中できないということも多かったことでしょう。そこでテレワークに切り替えた人からは「快適すぎる」「症状が緩和された」という声が多数あがっています。

しかし、なかには「友達と会う機会が減ってしまった」「趣味の山登りとハイキングをやめた」という人も。花粉症の症状が和らいだというメリットがある一方、趣味の機会が失われたりコミュニケーションが減り、寂しさを感じている人も一定数いるようです。花粉シーズンが過ぎたら、新しい生活様式を取り入れつつ、趣味や人との交流を再開できるようになるといいですね。

そして今回は、馬車道木村耳鼻咽喉科クリニックの院長、木村至信さんよりコメントをいただきました。
馬車道木村耳鼻咽喉科クリニック院長 木村至信さんのコメント

アレルギー性鼻炎の原因がスギ、ヒノキの場合を春の花粉症と呼びますが、蓄積する花粉への曝露で症状が出ます。テレワークなどで外出機会を減らすのは、花粉の摂取量が抑えられ医学的にも納得の対策です。

花粉はアレルギーの原因物質の中では分子が大きく重いので、空気清浄機は玄関、そして着替えるお部屋に置くのがオススメです。

マスクは感染症予防の意味でも2重にすると良いです。濡れたガーゼを間に挟むと花粉が吸着されやすくなります。マスクもコートも玄関の外で数回払いましょう。スギは目と鼻、ヒノキは喉と鼻に症状が出やすいので、ゴーグルも必要ですし、喉のケアーの為に加湿器はマストでしょう。加湿器で室内のホコリや花粉が床に落ちやすくなるので、掃除機をかけると花粉除去の効果が上がります。

花粉症の症状が重くなると、眠れなかったり、だるさが出たり、頭痛や軽い微熱が出る方もいらっしゃいます。思い切ってこの時期外出回数を減らすことは、体調も維持できますし、むしろ仕事効率が良いかもしれませんね。

また、花粉症で鼻が詰まると味覚も落ちてしまいます。せっかくのお食事も美味しく楽しめないかも。世の中が安全な状態になるまで外出を減らして、その間に花粉症を乗り切って、状況が落ち着いてから、鼻スースーでお友達と会って楽しんだ方が良いと思います。

○取材協力:木村至信(きむら・しのぶ)
横浜市の馬車道木村耳鼻咽喉科クリニック院長・産業医・医学博士。テレビやラジオのレギュラー番組を持つタレントでもあり、「木村至信BAND」でメジャーデビューする女医シンガーの一面も。

調査時期: 2021年3月8日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 1,025人
調査方法: インターネットログイン式アンケート(フォルサ)