最近では、男女平等を声高に訴える人が多い。しかし、「まだまだ日本には男女差別が色濃く残っている」と感じられるエピソードが、キャリコネニュース読者から多く寄せられている。
30代女性の会社では、海外に子会社を設立することになった。公募が出たので、女性は応募してみたが、「君さ、ママじゃん」と社長に言われ、あえなく落選。子どもを持つ母親であることを理由に、海外勤務を叶えられなかったというわけだ。女性は
「結局、新卒の男子が選ばれましたが、専門性がないのでビザの取得に失敗して行けませんでした。海外での事業も失敗していたので、ざまあですが」(東京都/企画・マーケティング)
と心境を明かしている。
ほかにも、職場において、女性であるがゆえに不利益を受けたエピソードを紹介する。(文:林加奈)
「10年以上の勤務で昇格は一度だけ。愛想が悪いと思われて昇格できなかったことも」
50代女性は、現在勤務している会社で差別を受けた。
「自分の方が、絶対的に仕事ができると思っていたけど、昇給できなかったので組合に相談したら『女性はいずれ結婚したり出産したりして退職するから、1人しか昇格できないときは男性を優遇する』と聞いた。しかし、いつしかその男性は退職している」(東京都/事務・管理)
女性は10年以上勤務し、店長から評価を受けていたにもかかわらず、昇格できたのは一度だけだ。しかも、担当役員がゴリ押しして、ようやく昇格できたという。社長にいたっては、女性を昇格させなかった理由について、「私が来店した時のウエルカム度がないから」と明かしたそうだ。女性は、
「担当役員から『社長が来店したら、仕事の手を止めてでも愛想をよくするように』と言われた。でも私は、過去に『愛想が悪い』なんて言われたことは一度もない」
と、会社の昇進制度や社長の態度に不満をあらわにした。
直接雇用なのに「いや、派遣教員だと聞いていますよ」と言って譲らない管理職男性
兵庫県に住む50代女性は、この4月から私立高校に就職したが、なぜか管理職から派遣社員だと信じ込まれていたことがわかった。
「年休届を出したところ、『派遣教員の方は派遣会社の許可を取ってください』と言われたのです。派遣教員は私の向かいの席の男性なんだけど……」
戸惑いながら「私は派遣ではありません。非常勤の直接雇用の教員です」と反論した。ところが、その管理職は「いや、〇〇先生は派遣だと聞いていますよ」と言って譲らなかったという。
女性は「せっかく派遣を抜け出して直接雇用になってハッピーだったのに、男性上司の頭の中は、『女性非常勤職員=派遣教員』なんだと悲しくなりました。来春には『派遣だから』と切られるかもしれませんね」と心境を明かしている。
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