普段は滅多に会わないような人に対して、誕生日などのちょっとしたイベント時にメッセージを送ることがある。人付き合いを維持していくには方法だが、知り合いのどの範囲にまで送ればいいのか悩むこともあるだろう。
そうした人向けに開発されたのが「人間関係」(bondavi社)というアプリだ。友人の名前や誕生日、イベントなどを登録でき、設定した日時になるとリマインドが来る。今年2月にリリースされた。
一見すると社交的な人間向けのイベント系アプリに思えるが、誕生日などの登録可能件数は最大20件まで。この数は、人類学者ロビン・ダンバーの「人間が安定して維持できる交友関係の数」の研究結果を参考にしている。また、開発元の戸田大介代表の「毎日誰かの誕生日だと思うと、祝うのが面倒になる」という考えも入っているという。
誕生日を祝い忘れて友だちが少なくなっている人へ
利用方法は、誕生日やイベントを登録し、リマインドを設定。当日だけでなく、前日や7日前に通知が来るよう設定することも可能だ。当日は「勇気を出して 『今日、君の誕生日だよね。ははは、そんな大事なことを忘れるはずがないじゃないか』と言えば完璧です」としている。
気の利いたメッセージやプレゼントを贈ることができれば更に関係が深まるが、「ここは現状、ユーザーのセンスと努力次第となっているので、改善の余地があります」とコメント。ただ、このアプリで「大切な人の大切な日を忘れることは(理論上は)ないはずです」としている。
このアプリがおすすめな人として、同社はリリースで
「人付き合いが悪いくせに、寂しがり屋」
「いつも周りの人に支えられているのに、その人たちの誕生日すら祝い忘れてしまう」
「だから当然の報いとして、友だちがどんどん少なくなっている」
といった人物像を挙げる。
その上で、「社長も、そのような人間の一人です」と明かす。その結果、自身も"友だちのいない人間"になっており、問題解決のために「人間関係を豊かにするアプリを作ればいい」と思い至った。
このような人以外にも
「新しい職場・学校で交友関係が広がった人」
「営業相手と良好な関係を築きたい、ビジネスマン」
「恋人の誕生日を忘れて、破局の危機に瀕している方々」
にもおすすめだという。アプリのレビュー欄には「数字の羅列と人名を紐付けて覚えることが絶望的に苦手な人間なので、とても助かります」というコメントも寄せられていた。
同社は今後も人間関係を豊かにするというテーマをもとに、より役立てるアプリへ進化させていくという。戸田代表は「『人間関係を豊かにする』というテーマを突き詰めるためならば、わずかに残された人付き合いの時間を削ることすらも厭わず、アプリ開発に打ち込むでしょう」とコメントしている。