退職や異動により仕事を引き継ぐことは、社会人の多くが経験しているはずだ。しかし、その引継ぎがうまくいかなかったために、せっかく決まった仕事を退職せざるを得なかった経験談が寄せられている。
愛知県の30代女性は、大手通信会社系列の派遣会社に登録していた。「辞める従業員の後任を探しているそうで、すぐに来てくれる人がいいみたいです!」と派遣担当者から連絡があり、翌日には面接。ちょうど仕事を探していた女性の採用が決まった。
ところが女性は、その仕事をわずか2日で辞めることとなる。(文:林加奈)
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出勤初日、「これやって」と書類の束を渡されるだけで何も教えてもらえず
初出勤の日、派遣先の人事部長から退職予定のAさんを紹介された女性。このAの仕事を引き継ぐことになるのだが、「仕事の量はどれくらいですか?覚えきれる量ですか?」と聞くと「3か月ほどで覚えられます」と答えられた。しかし、Aが退職するのは1週間後。その時点で女性は違和感を覚えた。
「Aは妊婦でどう見ても臨月近い。妊娠であれば、いつごろ辞めるかの見当はつけられるはず。なぜ3か月前に人を募集しなかったのだろうと疑問でした」
その答えはAにあった。初出勤で右も左もわからない女性にAは「これやって」と言って書類の束を机に置くのみで、何も教えてくれなかったのだ。女性はAのご機嫌を取ろうと言葉遣いや態度に気を付けて質問した。
女性「どのように処理したらよいか教えていただけますか?」
A「はぁ?なんでわからないの?」
女性「どのようにしましょうか?」
A「……はぁ……もういい。なんでできないの?」
といった問答を繰り返した末、何も教えてもらえず初出勤は終了。派遣会社の担当者に連絡して事情を話すと「え?おかしいですよね?初日ならできなくて当たり前なのに、どういうことですか?」と戸惑っていたという。
やりたい放題のAと頭が上がらない部長たちに派遣会社も呆れ「こんな変な会社辞めましょう」
翌日、人事部長と所属部長から呼び出された女性。「きみ、仕事できないんだって?」と言われたため、すぐに派遣会社の担当に連絡した。担当者はすぐに飛んできて、派遣先と話をしてくれた。女性は、
「その場に私はいなかったのですが、派遣会社の担当者が『そもそもきちんと仕事は教えていただけているんですか?』と聞くと、部長たちは下を向いてしまったそうです」
と明かす。よくよく派遣先の話を聞くと、Aの退職が決まった3か月前から後任を雇っても、Aの態度が嫌でみんなすぐに辞めていったことが判明した。その会社の部署内では、Aはただ一人の事務職。周囲から頼りにされていて、部長でさえも頭が上がらない状態だったため、Aのやりたい放題だったようだ。
「これには派遣会社の担当者も呆れ、私に『こんな変な会社は辞めましょう』と言ってくださり、2日目の昼にそのまま辞めました。何度もAさんのことでスタッフが辞めているため、その派遣先は、とうとう派遣会社の方からお断りされたそうです」
と綴っている。後任が決まらないのは間違いなくAの自業自得だ。そしてAに好き放題させていた会社にも問題があるように思える。派遣会社も呆れるほどの人事体制は、すぐに改善するべきではないだろうか。
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