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少年忍者・安嶋秀生&檜山光成コンビは息ぴったり? 夏目漱石の名作ドラマ化でワンカット撮影に挑戦

2021年04月17日 12:01  リアルサウンド

リアルサウンド

少年忍者・安嶋&檜山コンビは息ぴったり?

 夏目漱石の「二百十日」を原案にしたドラマが、「WOWOWオリジナルドラマ 文豪少年! ~ジャニーズJr.で名作を読み解いた~」にて少年忍者 安嶋秀生と檜山光成主演で4月18日に放送・配信される。


 『文豪少年!』はジャニーズJr.の人気ユニット「少年忍者」から精鋭12名を主演に迎え、日本文学を代表する文豪たちの小説を新たな切り口で映像化する、一話完結のオムニバスドラマだ。


 舞台は町の片隅にある小さなブックカフェ。この店では訪れる少年たちの抱える悩みやためらいに合わせて、未来を拓くための一冊が用意される。少年たちが、カフェのマスターに手渡された本をめくってみると、彼らだけの物語の世界が始まるーー。


関連:【画像】WOWOWオリジナルドラマ 文豪少年!ポスター


 第五話「二百十日の二百十段」で原作となるのは、夏目漱石の「二百十日」。


 近代日本文学を代表する作家・夏目漱石は1893年に東京帝国大学英文科を卒業後、中学・高校の教師を経てロンドンへ留学。帰国後は東京帝大の講師となる。1905年発表のデビュー作『吾輩は猫である』が評判を呼び、人気作家に。1907年には朝日新聞へ入社し、同社の専属作家として「三四郎」「それから」「こゝろ」などの名作を残した。


 1906年発表の「二百十日」は、登場人物たちのとぼけた掛け合いが楽しい、漱石の持つユーモアと風刺精神が色濃く出た短篇だ。


 〈どこへ行ったね〉〈ちょっと、町を歩行いて来た〉〈何か観るものがあるかい〉〈寺が一軒あった〉(中略)〈這入って見たかい〉〈やめて来た〉〈そのほかに何もないかね〉〈別段何もない。いったい、寺と云うものは大概の村にはあるね、君〉〈そうさ、人間の死ぬ所には必ずあるはずじゃないか〉〈なるほどそうだね〉


 要領を得ない会話を続ける、2人の男。圭さんは決めたことは意地でも曲げない強情者で、金持ちと上流階級の人間の性悪さに日々怒っている。もう一方の碌(ろく)さんは意志の弱い人間で、圭さんの話に適当に答えながら、時々妙なところで感心したりもする。そんな彼らが熊本の阿蘇山を登ろうとするその日は、稲の開花と台風の襲来が重なる時期として農民から警戒される厄日「二百十日」だった。


 今回は物語の舞台を現代に移し、W主演となる安嶋秀生と檜山光成がワンカットでの撮影に挑戦。筋肉が自慢の安嶋とグループのリア恋枠担当を自称する檜山。タイプの異なる2人が威勢だけは良い、のんきな高校生コンビの陸と圭となって、校舎の屋上を目指す。親友同士の会話で紡がれるただそれだけの話を、どのようにドラマとして成立させていくのか。2人の掛け合いが楽しみだ。


(文=藤井勉)