一向に収束の気配が見えない新型コロナウイルス。一時より落ち着いたとはいえ、その影響で失業率が上がる傾向にある。キャリコネニュース読者からは、
「不動産・建設系の会社で事務職をしていますが、コロナの影響でコミュニケーション不足を痛感しました。職場環境が一変し、孤立感が半端ないため、転職の準備を進めているところです」(30代女性/千葉県)
という声が寄せられている。千葉県の50代女性からは「医療関係者です。おそらくストレスのせいか、顔面麻痺を発症しました。このままでは続けられそうもありません」という声も。大阪府の50代男性(メーカー)も
「会社の利益は出ているのに、経営層の『先行き不安』という独断で賞与が全カット。それにも関わらず、毎月の役員報酬は本来なら出るはずだった賞与の倍以上。そのため社員の士気も下がり、3割ほど辞めてしまった」
とコメント。それぞれ迫り来る退職を伺わせる切実な投稿だ。今回は三重県に住む40代男性の声を紹介する。(文:鹿賀大資)
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入社したものの「まったくマニュアルのない会社でした」
男性は、直近まで製造会社に勤務していた。その元勤務先は新型コロナの影響に伴い、受注量が減少傾向にあった。そのため会社側から「期限までに違う仕事を探してくれ」と勧告され、男性は求職活動をスタート。ネットサイトから事務職を見つけて応募した。
「面接時に試用期間の時給について、相手先から『ほぼ最低金額になるけど大丈夫ですか』と言われました。私は職が欲しかったので『そうですか』と答え、面接担当者も『先に決まった人がいるのでその人次第です。採用があれば連絡します』と。そのまま面接は終わりました」
後日、相手先の企業から「2週間後に来ませんか」と連絡が入った。電話でのやり取りながら、男性は先方の言葉に従った。ところが、いざ入社してみると、そこは想像以上に杜撰な環境だったという。
「まったくマニュアルのない会社でした。電話対応の説明もなく『とりあえずやって』と言われました。パソコンの入力作業は一通り聞いたものの、質問をすると『前に言った』で終わりです」
「君は仕事ができないから今日で雇い留めだ。時給制だし、もったいないから早く帰って」
企業側は雇い止めというが、実質的には解除を指すだろう。初日に渡された試用期間の契約書には、「まずは1か月の雇用契約とする。その期間の保険・年金・交通費の支給はなし。解雇に至った場合も給与は発生しない」といった旨の内容が記載されていた。それでも男性は「ここで失業する訳にはいかず、何かおかしいなと思いながらも署名をしました」とのことだ。
「入社から2週間後、私は会議室に呼ばれました。すると突然『君は仕事ができないから今日で雇い留めだ。時給制だし、もったいないから早く帰ってくれ』と言われました」
男性はハローワークと労基に相談したが、「試用期間は2週間以内なら、前もって雇い留めを言わなくてもいい」などと説明を受けた。男性は、唐突に突き付けられた現実に憤りながらも、
「会社の契約内容を確認していなかったは自己責任です。不満はあるが、新しい生活をして行くために再び求職活動中です」
と綴っている。
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