企業にはそれぞれ就業規則があるが、なかには独自のしきたりや暗黙のルールが出来上がっている会社もある。仕事に影響するルールではない場合、その「しきたり」を負担に感じてしまう人も。企業口コミサイト「キャリコネ」には、
「平均年齢が若いため風通しが良いと思っていたが、思った以上に融通がきかないところが多いと感じた。老舗商社ということもあり『古いしきたり』にこだわったり、現場発案の改革などを好まないと感じた」(ルートセールス/20代後半/男性/正社員/年収380万円)
などといった口コミが寄せられている。(文:コティマム)
旧会社のしきたりを引っ張り「昔はこうやって仕事した」
その他にも、社内のしきたりに関するエピソードが寄せられている。
「歴史もあり、かなり古い体質の会社でした。備品ひとつ買うのも稟議が必要で時間ばかりかかります。盆正月に社員は上司の机まで行き挨拶をして帰るしきたりがあり、時代錯誤な会社だと思いました」(購買・資材/40代前半/男性/正社員/年収600万円)
合併後も「旧会社のしきたり」が残っているという体験談も。
「合併の遺恨はまだ根強い。旧社のしきたりをまだ引っ張る人は多いです。会議や打ち合わせでも、『昔はこうやって仕事した』と今はできないことを言うだけ言って満足していたり。また年齢よりも職制を最優先し、年長者に向かって横柄な態度をとる人間が残念ながら多い」(その他/40代後半/男性/正社員/年収530万円)
現状に合わない過去のやり方やルールにこだわり、文句ばかり言う環境は建設的ではない。こうした「しきたり」にうんざりしている人は多いようだ。
「イベント参加は当たり前で欠席者に対しての風当たりが厳しい」
美容部員として働いている20代女性(正社員/年収350万円)は、社員教育の「しきたり」について、良い面と悪い面を語る。
「社員教育にはかなり力を入れている。先輩達から密に寄りそった細かい指導を受けられるので、美容部員としての基礎をしっかり身につけたい人にとってはよい環境。その反面、仕事上の人間関係や、それに付随するような『しきたり』『暗黙の了解』に関しては、『古き良きもの』が残り過ぎていると感じる」
女性は「各支店ごとに企画される忘年会などのイベントは参加するのが当たり前で、欠席者に対しての風当たりが厳しい。エレベーターのボタン押しや雑務は後輩が率先して動かなくてはならないし、その時の先輩からの圧力が凄い。体育会系のしきたりが多く残っているので、そこに耐えられずに退社してしまう人も多い」と「しきたり」の例を挙げ、
「『いい躾をしてもらってる!』と感じられる人だと苦ではないと思うが、田舎の支店にいけばいくほどお局的な社員もいて、このような教育・上下関係がはっきりつけられる慣習が残っている」
と言及した。【参照元:キャリコネ】