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少年忍者・川﨑皇輝には“猟奇的”な雰囲気が? 江戸川乱歩の心理サスペンスで主演

2021年04月10日 12:01  リアルサウンド

リアルサウンド

少年忍者・川﨑皇輝は“猟奇的”な雰囲気?

 江戸川乱歩の「屋根裏の散歩者」を原案にしたドラマが、「WOWOWオリジナルドラマ 文豪少年! ~ジャニーズJr.で名作を読み解いた~」にて少年忍者 川﨑皇輝主演で4月11日に放送・配信される。


 『文豪少年!』はジャニーズJr.の人気ユニット「少年忍者」から精鋭12名を主演に迎え、日本文学を代表する文豪たちの小説を新たな切り口で映像化する、一話完結のオムニバスドラマだ。


関連:【画像】『WOWOWオリジナルドラマ 文豪少年!~ジャニーズJr.で名作を読み解いた~』


 舞台は町の片隅にある小さなブックカフェ。この店では訪れる少年たちの抱える悩みやためらいに合わせて、未来を拓くための一冊が用意される。少年たちが、カフェのマスターに手渡された本をめくってみると、彼らだけの物語の世界が始まる――。


 第四話「罪と罰の散歩者」で原作となるのは、江戸川乱歩「屋根裏の散歩者」。


 1923年に「二銭銅貨」でデビューした江戸川乱歩は、日本における探偵小説の先駆者として活躍した。創作だけでなく海外ミステリーの紹介や文学賞「江戸川乱歩賞」の創設など、ジャンルを発展させるための活動も積極的に行う。名探偵・明智小五郎と少年探偵団が怪人二十面相のトリックに挑む「少年探偵団シリーズ」は子供たちの熱狂的な人気を得て、漫画やドラマにもなるほどのブームとなった。


 乱歩が1925年に発表した初期の名作「屋根裏の散歩者」は、ぐうたらな男がひょんなことから犯罪に手を染めてしまう物語である。


 主人公・郷田三郎(ごうださぶろう)は、飽きっぽい人間でどんな遊びも仕事も長続きしない。そして退屈のあまり思いついたのが、下宿部屋の押し入れで寝ることだった。暗くて狭い場所には異様な雰囲気があり、そこにいるだけで探偵小説気分を味わえた。さらに押し入れの天井板が外れることに気付くと屋根裏に上がり、住人たちの部屋を覗き見するようになる。だが次第に、屋根裏を散歩するだけでは飽き足らなくなる。元々、犯罪嗜好癖を持っていた三郎。彼の頭にある恐ろしい考えが閃いてしまう……。


 今回は舞台を現代に移し、さらにドストエフスキー「罪と罰」の要素も絡み合う心理サスペンスになっている。主演を務める川﨑皇輝は、どんなことでも卒なくこなし、ジャニーズ最大人数の少年忍者をまとめ上げる存在。犯罪とは縁遠い真面目な印象の彼だが、過去に出演したドラマでは殺人者役を演じており、〈僕はどこか猟奇的な雰囲気があるんでしょうか(笑)〉と語っている。本作ではどんな犯罪者を演じるのか。


(文=藤井勉)