近年、社会問題化している「あおり運転」対策として、昨年6月に妨害運転罪 が創設された。これにより、あおり運転を行った者は懲役刑や運転免許取り消しの対象となる。しかし、今もなお、あおり運転の被害者は後を絶たない。
埼玉県の50代女性は「1か月くらい前のことです。住宅街の道から幹線道路に出る際、標識に従って一時停止したところ、後ろから来ていた白のワゴン車が、ものすごい音でクラクションを鳴らしてきたんです」と振り返る。女性はその後、白のワゴン車のあおり運転に冷や汗をかかされたという。(文:大渕ともみ)
「クラクションを鳴らしてきた男性ドライバー。恐ろしい形相でこちらを睨んでいました!」
当時、幹線道路の信号は赤になっており、車の通りがない状況だった。女性は「きっと信号が変わる前に、さっさと通過したかったんでしょうね」と推測する。
「だけど道路交通法は守らないといけないので、一時停止するしかありません。バックミラーでクラクションを鳴らしてきた男性ドライバーの顔を見たら、恐ろしい形相でこちらを睨んでいました!」
ただ安全運転をしているだけなのに、目の敵にされてはたまらない。さらに、恐ろしいことに、相手は女性の車のあとをピッタリとついてきたという。女性は「めちゃくちゃ怖かったです。500メートルくらい先に路地があったので曲がって逃げましたが、あおり運転をしてきた男性ドライバーは、最後までずっと私を睨んでいました」と証言する。
「ほかのドライバーが同じ思いをしたらかわいそう。あの白ワゴンの男性ドライバーに注意をしてもらえるよう、車種やナンバー、時間などを控えておき、警察で手続きしてきました」
恐怖を感じながらも、冷静に対応した女性には脱帽だ。
「スマホを後ろの車に向けてかざしてやりました。『動画撮ってるぞ!』って」
神奈川県の40代女性は、あおり運転の被害に遭った際、機転の利いた行動でピンチを切り抜けた。女性は「昨年の秋頃。車の助手席に乗り、片側一車線の細い道を走っていたときです。カーブのあたりから後ろの車が急接近。道路のセンターラインを越えて抜かそうとしては、対向車が来て後ろに戻ることを繰り返していました」と当時の状況を説明する。
「さすがに腹が立ったので、助手席の私が、ライトをオンにしたスマホを後ろの車に向けてかざしてやりました。『動画撮ってるぞ!』って。実際は撮っていませんが」
女性の作戦が功を奏したのか、後ろの車はサーッと下がり、車間距離を空けてきたという。女性は「思わずガッツポーズでした!本当に録画して、警察に提出してやればよかったですね」と息巻く。助手席に乗っている人がいなければ使えない手段だが、あおり運転の被害から身を守る秘策になりそうだ。
※キャリコネニュースでは引き続き
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