長引くコロナ禍のなか、多くの人がこれまでの生活スタイルを変えざるを得ない状況となっている。ビジネスの局面でも商談や会議をオンラインに切り替えた、あるいは勤務そのものを出勤を伴わないテレワーク(在宅勤務)にした、という企業も多いかもしれない。
慣れないテレワークを快適に行うためには、様々なアイテムが必要となってくる。今回はマイナビニュース男女会員1,012人に、「テレワークをするために特に必要だと感じたもの」などを聞いてみた。
Q.これまでにテレワーク(在宅勤務)を行ったことがありますか?
「はい」(47.2%)
「いいえ」(52.8%)
Q.テレワークを行うために準備したものを教えてください(複数選択可)
1位「パソコン」(42.7%)
2位「机」(36.2%)
3位「ネット環境(通信回線)」(35.8%)
4位「椅子」(32.4%)
5位「カメラ」(28.5%)
6位「マウス」(28.0%)
7位「マイク」(27.8%)
8位「ディスプレイ」(21.8%)
9位「プリンター」(20.9%)
10位「キーボード」(18.4%)
11位「その他(自由回答)」(11.5%)
Q.テレワークをするために特に必要だと感じたものや、人に勧めたいと思ったアイテムを1つ教えてください
1位「ネット環境(通信回線)」(23.8%)
2位「椅子」(18.6%)
3位「パソコン」(16.3%)
4位「机」(9.2%)
5位「ディスプレイ」(7.9%)
6位「カメラ」(7.5%)
7位「その他(自由回答」(6.7%)
8位「マイク」(5.6%)
9位「マウス」(1.9%)
10位「プリンター」(1.7%)
11位「キーボード」(0.6%)
Q.そのアイテムを選んだ理由やおすすめのポイントを教えてください
○■「ネット環境(通信回線)」
・「ネット環境が良くないと、やりづらい」(34歳女性/専門店/販売・サービス関連)
・「回線がないと何もできないから」(44歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「ある程度の高速ネットワーク環境がないと、テレビ会議等に参加するのは難しい」(58歳男性/官公庁/公共サービス関連)
・「少々コストが高くついても、高速回線を導入することが望ましいと思います」(57歳男性/その他金融/営業関連)
・「普通に使うにはいいが、仕事で使うとなるとネット環境を強化したほうがいいと感じた」(43歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
・「テレワークをするうえでネット環境は必然的であるから。またそれ以外でもゲームや調べものなど、現代はネットなしでは生活できない」(37歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「会議の途中にフリーズするのを防ぐため、安定したネット環境が必要」(58歳男性/その他電気・電子関連/事務・企画・経営関連)
・「通信回線の容量の小さい人は、すぐに画面が固まるので会議にならない」(52歳男性/専門コンサルタント/専門職関連)
・「通信環境が良くないとデータや映像のやり取りに不具合が発生しやすく、業務に支障をきたすことがあり得る」(50歳男性/サービス/事務・企画・経営関連)
・「高速なネット環境がないと快適にコミュニケーションが取れないし、コロナ禍でそれ以外の用途でも使い道があるので特に重要」(44歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「通信回線や通信環境が安定しないと、仕事がまったくできなくなってしまうから」(53歳女性/その他電気・電子関連/事務・企画・経営関連)
・「ある程度の通信速度がないとビデオ会議の画像が途切れたりして、相手に悪い印象を与えてしまう。また、容量の大きいデータファイルのやり取りに時間がかかると、相手を待たせることになる」(58歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「無線ルーターが古いものだったのでパソコンの画面がよく固まってしまったりしていたが、最新のものに変えたら安定した」(50歳男性/専門店/販売・サービス関連)
・「通信回線が悪いと仕事にならないので、プロバイダや回線業者は速さよりも安定性を重視している」(50歳男性/サービス/事務・企画・経営関連)
○■「椅子」
・「長い時間、使うことになるため」(46歳男性/物流・倉庫/営業関連)
・「疲れにくいほうが、モチベーションが高い」(51歳男性/化粧品・医薬品/営業関連)
・「長時間のデスクワークなので、背中、お尻が痛い」(44歳男性/化粧品・医薬品/その他技術職)
・「クッション性が高い痔専門の椅子は疲れにくい」(43歳男性/専門商社/営業関連)
・「心地よい椅子だと肩が疲れないし、腰の負担も少ない」(44歳男性/サービス/その他技術職)
・「腰が痛くならないゲーミングチェア」(38歳女性/通信関連/営業関連)
・「長時間座っても大丈夫な椅子がないと苦痛」(40歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連)
・「ダイニングテーブルを使用。机の広さは良いが、椅子は長時間では使いづらかった。姿勢や伸びなど...」(50歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「自宅の椅子は硬いため、パソコン作業に適した椅子を使うと腰が痛くないので捗る」(32歳男性/クレジット・信販/IT関連技術職)
・「長時間の作業でも疲れがたまらないように、肘掛けのしっかりして、かつ硬くない椅子を用意した」(60歳男性/その他金融/営業関連)
・「いい椅子にしたほうが良いとは思うが、長時間座り続けることにも弊害があるので、快適にしすぎるのも考え物」(42歳男性/インターネット関連/IT関連技術職)
・「尻が痛くなるので、良い椅子を」(41歳男性/その他/その他・専業主婦等)
○■「パソコン」
・「パソコン処理能力」(50歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)
・「パソコンが古かったから新しいパソコンを買いました」(70歳男性/セキュリティ/技能工・運輸・設備関連)
・「それなりにスムーズに動くPCだと、色んな意味で安心です」(34歳男性/教育/その他・専業主婦等)
・「パソコンのスペックが高くないと効率が悪くなる」(37歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/技能工・運輸・設備関連)
・「一番大切な要素であり、毎日使用をするものなので、こだわるべきだなと思います」(39歳男性/総合商社/営業関連)
・「テレワークでは以前以上にパソコンに向かうことが多くなったので、自分にあったものがいい」(41歳男性/食品/営業関連)
・「パソコンが不可欠なのは当然。椅子や机はなくてもパソコンは要ります。常識の常識です」(53歳男性/医療用機器・医療関連/専門サービス関連)
・「パソコンでの作業時間が長いので、性能が良いものを使うと効率が上がる」(40歳女性/サービス/専門職関連)
・「資料作成まで必要なので、パソコンは必須。iPad では資料作成ができないので」(54歳男性/その他電気・電子関連/営業関連)
・「パソコンはいつクラッシュするかわからないので、必ず予備のパソコンを備えておく」(73歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「なにも高性能なものでなくても良いと思った」(56歳男性/その他/その他・専業主婦等)
○■「机」
・「現在、適切な机がなく苦労しているから」(32歳男性/輸送用機器/メカトロ関連技術職)
・「ある程度、机のスペースがないとメモを書く時など難しい」(43歳男性/その他電気・電子関連/事務・企画・経営関連)
・「食卓では落ち着かないので、専用の小型の机を購入したら効率的になったと思います」(57歳男性/専門商社/営業関連)
・「机がないとだらっとした姿勢になってしまい、オンとオフの切り替えがしにくい。緊張感がなくなる」(54歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「恥ずかしいので部屋の中があまり写り込まないようにするように、専用の机は用意しました。椅子は丁度いいのを所持していたので助かりました」(53歳男性/食品/技能工・運輸・設備関連)
・「地べたは腰が痛くなる」(40歳男性/その他メーカー/営業関連)
○■「ディスプレイ」
・「ディスプレイがしょぼいと、やる気になれない」(52歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「複数画面を使うと、ペーパレスで業務が行える」(58歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)
・「ディスプレイがあることで、リモート会議中に必要な資料やデータを確認できることで会議がスムーズに行えて良いし、必需品となった」(59歳男性/総合商社/事務・企画・経営関連)
・「通常のノートパソコンでは少し画面が小さく、仕事がやりにくい。ディスプレイとの2画面作業にすれば、会社での作業に近い作業ができる」(64歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)
・「ノートパソコンの画面では小さく、自宅の照明では暗いため目への負担も大きいので、画面を大きくするだけでも(限度はあるが)だいぶ負担が減る」(55歳男性/非鉄金属/IT関連技術職)
・「画面が小さいと相手の表情がわかりにくいので、状況等が捕まえにくい。資料も読みにくい。このため、大型ディスプレイを使うことにした(ノートパソコンと並行使用)。この結果、会議等がかなりやりやすくなった」(71歳男性/その他/その他・専業主婦等)
○■「カメラ」
・「やはりカメラのほうが綺麗に、詳細に映るから」(73歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「精度の良いカメラとネット環境が、とても重要」(72歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「マイクはチャットで代わりができるが、カメラはないと何も見えないから」(44歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「会議や相談事がある場合は、カメラとマイクが必須だと思った」(45歳男性/放送・新聞/技能工・運輸・設備関連)
・「おすすめと言うより、専門店で自分に合ったタイプをきちんと購入すべきですね」(48歳男性/総合商社/事務・企画・経営関連)
・「カメラの解像度によってリモートから見る画像のイメージがかなり違ってくるので、なるべく解像度の高いカメラを使用することを勧めたい」(68歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「テレワークのみならず、普段の生活でもモニターに画像を映せるのは臨場感があって良い」(53歳男性/その他/その他・専業主婦等)
○■「マイク」
・「マイクですね。会議するために、いいマイクを購入しました」(38歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「正確な会話を行うためには、精度の高いマイクが必要と痛感した」(62歳男性/サービス/専門職関連)
・「マイクはウェブ会議では必要。持っていたものではあまり役に立たなかったので、それなりの性能のものの購入をお勧めする」(46歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連)
・「Web会議においてマイクがないと相手に声が伝わりにくいので、マイク付きヘッドセットを使うと良い。聴く時・話す時はこれで充分事足ります」(51歳男性/サービス/IT関連技術職)
・「最初はPCのマイクとスピーカーでWeb会議をやっていたが、相手に聞こえにくいなどの問題があった。ヘッドセットを購入したところスムーズに会議が進むようになった」(51歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
○■「マウス」
・「良いマウスは肩がこらないので」(38歳男性/化粧品・医薬品/その他技術職)
・「コードのついたマウスより、ワイヤレスマウスのほうが作業性が良い」(60歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「ネットをするだけならマウスは必要ないけど、作業するのであればマウスが必要。ワイヤレスが便利だったので購入した」(47歳女性/コンピューター機器/IT関連技術職)
・「長時間パソコンと向き合うので、椅子をいいものにしたら負担が軽減できると思いゲーミングチェア購入しましたが、本当に買って良かったという感想」(51歳男性/通信関連/営業関連)
○■「プリンター」
・「プリンターがなければ、送られた資料のデータを取り出せないから」(36歳男性/精密機器/技能工・運輸・設備関連)
・「デスクワークの棚卸し作業に必要でした」(52歳女性/専門店/販売・サービス関連)
○■「その他(自由回答)」
・「照明器具: 自分を明るい雰囲気に見せるため」(33歳男性/生命保険・損害保険/営業関連)
・「ヘッドフォン: 部屋の騒音が結構気になるので、特にヘッドフォンが必需で、それによって業務に集中できる」(68歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「マイク付きイヤホンもしくはヘッドセット: イヤホンやヘッドセットを付けることにより、突然の外部の雑音に邪魔されることなくスムーズに音声を聞くことができ、自分の声も伝えやすいと感じる」(63歳男性/その他電気・電子関連/事務・企画・経営関連)
・「三脚、ライト: 三脚は固定するのに必要。ライトは暗かったりするので必要」(51歳男性/インターネット関連/クリエイティブ関連)
・「エアコン: パソコン等は会社支給だが、エアコンがないと体調管理に関わるのでマストです」(48歳男性/流通・チェーンストア/販売・サービス関連)
・「ポロシャツ: 意外にも、ポロシャツが一番仕事が捗ると個人的には思った」(27歳男性/その他電気・電子関連/販売・サービス関連)
・「集中できる環境: 家で仕事をしていると家族から話しかけられることが多く、事前に家族とルールを決めた」(58歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
・「場所: 自分の部屋がないので、自分の居場所の確保が意外と大変だった」(56歳男性/通信関連/IT関連技術職)
○■総評
調査の結果、マイナビニュース会員のうち、これまでにテレワーク(在宅勤務)を行ったことがある人は47.2%となった。5割弱の人たちが、テレワークの経験があることになる。
テレワークを行うために準備したもの(複数選択可)を聞いたところ、1位は「パソコン」(42.7%)だった。以下、2位「机」(36.2%)、3位「ネット環境(通信回線)」(35.8%)、4位「椅子」(32.4%)、5位「カメラ」(28.5%)、6位「マウス」(28.0%)と続く。
一方で、テレワークをするために特に必要だと感じたものや、人に勧めたいと思ったアイテムに関しては、1位「ネット環境(通信回線)」(23.8%)、2位「椅子」(18.6%)、3位「パソコン」(16.3%)、4位「机」(9.2%)、5位「ディスプレイ」(7.9%)、6位「カメラ」(7.5%)となった。先ほどの順位と比べると、1~4位の顔ぶれは同じながら、順位が入れ替わっている。実際にテレワークを始めてみて、「ネット環境(通信回線)」の重要さに気付かされた人が多い、ということだろうか。
そのアイテムを選んだ理由やおすすめのポイントを尋ねた。1位「ネット環境(通信回線)」ではやはり、テレワークでは安定した通信環境が不可欠、という意見が大多数を占めた。「高速なネット環境がないと快適にコミュニケーションが取れない」「ある程度の通信速度がないとビデオ会議の画像が途切れたりして、相手に悪い印象を与えてしまう」など、経験者だからこそわかるコメントが寄せられている。
2位「椅子」では、なんといっても「疲れにくい」ことが重要だとする声が目立った。会議が長引いたり、パソコンに向かっての作業が続くと体への負荷も大きい。テレワークのなかで自分の体しっかりと支えてくれ、ストレスを感じさせない椅子の存在の大切さに気付かされた人は多いようだ。
3位「パソコン」は、「ネット環境(通信回線)」と並んで絶対の必需品だろう。通信環境と同様、ある程度のスペックを備えていないと、そもそもリモート会議自体が成立しないという意見は多い。また、通常通りに出勤しての業務以上にパソコンを使い機会が多いため、自分に合ったものが不可欠という意見もあった。自宅用のパソコンは会社支給ではなく、自分で用意するケースが多いだろうから、ここは自らの見識が問われるポイントかもしれない。
4位「机」は、2位「椅子」と同様、自宅でいかに体に負荷をかけずに仕事ができるかについて関しては重要なアイテムとなる。これも、会社にいる時にはあまり意識しないポイントだろう。中にはリビングのテーブルで代用していいるという人もいるかもしれないが、長期的には専用の机を購入するほうがメリットが大きいかもしれない。
5位「ディスプレイ」や6位「カメラ」、あるいはそれ以下の「マイク」「マウス」「プリンター」でも、ある程度以上のスペックがないとリモートワークでは使いづらい、という声が多かった。日常レベルや趣味での用途と、業務で使用する機器に要求される水準の違いを、今回のコロナ禍で改めて認識した人も多いのではないだろうか。今回は、そんなことを考えさせられる調査結果となった。
調査時期: 2021年2月28日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 1,012人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
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