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TCRジャパン開幕。サタデーはアウディの井上が、サンデーはクプラのHIROBONが制す【第1戦富士】

2021年04月05日 18:21  AUTOSPORT web

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TCRジャパン初参戦で3位表彰台を獲得した中谷明彦(ホンダ・シビック・タイプR・TCR)
2021年のTCRジャパンシリーズの第1戦が富士スピードウェイにて行われ、4月3日(土)に行われたサタデーシリーズは初参戦の井上恵一(アウディRS3 LMS TCR)が、4日(日)に行われたサンデーシリーズはHIROBON(クプラTCR)が制した。

 シリーズ3年目となる2021年シーズンはFIAドライバーズカテゴリーでゴールドまでのドライバーが参戦できるようになり、昨シーズンまで行われていたプロクラス、ブロンズクラスといったクラス分けが行われず、全ドライバーがただひとつの勝利を目指して戦いを繰り広げる開催スタイルとなった。なお、2021年シーズンのシリーズチャンピオンには、今季も協賛パートナーとなるB.R.Mから100万円相当のオリジナル記念時計と、特製記念トロフィーが贈呈される。

 そんな新たなシーズンの幕開けとなる第1戦には、昨シーズンのサンデーシリーズでジェントルマンクラスのタイトルを獲得したHIROBON(クプラTCR)や初参戦となる井上、中谷明彦(ホンダ・シビック・タイプR・TCR)など、5車種10台がエントリーした。

■第1戦 サタデーシリーズ

 3日の7時45分から行われたサタデーシリーズの公式予選では、HIROBONがポールポジションを獲得。2番手には2020年のアウディ A1 Fun Cupのシリーズチャンピオンの藤井優紀(アウディRS3 LMS TCR)、3番手に井上がつけた。

 13時10分、天候は曇りのドライコンディションのもと20分+1周の決勝はスタートした。ポールポジションスタートのHIROBONがスタートダッシュを決めるなか、2番手以降は3ワイドでTGRコーナーに進入。アウト側のラインを取った3番グリッドスタートの井上が藤井をかわし、2番手にポジションを上げた。

 3番手にポジションを下げた藤井だったが、序盤から果敢にオーバーテイクの機会を伺いポジション回復を狙うと、3周目のTGRコーナーで井上のインサイドに入り、2位のポジションを取り戻した。

 4周目のTGRコーナーで加藤正将(アウディRS3 LMS TCR)が井上をかわし3番手に浮上するも、9周目のTGRコーナー立ち上がりでマシントラブルによりコースサイドにマシンを止めて加藤はリタイアとなった。加藤のマシンの回収のため、残り2分30秒+1周のところでセーフティカーが導入された。

 ファイナルラップのリスタート直後、藤井はTGRコーナーでHIROBONをアウトからかわしにかかるが、ポジションアップは叶わず。HIROBONがトップ、続いて藤井、井上という順でチェッカーを受けた。

 しかし、チェッカー後、HIROBONと藤井に対し、リスタート時にセーフティカーがセフティカーラインを越える前に、セーフティカーを抜いてしまったという違反により、競技結果に30秒加算のペナルティが課せられた。これにより、3位でチェッカーを受けた井上がTCRジャパン初優勝となり、2位は佐藤潤(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)、そして3位は中谷、HIROBONは8位、藤井は9位という結果となった。

TCRジャパンシリーズ第1戦富士 サタデーシリーズ決勝結果
Pos.No.DriverTeamCarLaps17井上恵一NILZZ RacingアウディRS3 LMS TCR12210佐藤潤Adenau IDI GOLF TCRフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR12397中谷明彦DOME RACINGホンダ・シビック・タイプR・TCR12445竹田直人若甦ドリームドライブ with KCMGホンダ・シビック・タイプR・TCR12573大蔵峰樹M-PROTOTYPING Team STILE CORSEアルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCR12617鈴木建自バースレーシングプロジェクト【BRP】アウディRS3 LMS TCR12771大山正芳ダイワN通商 アキランド CIVICホンダ・シビック・タイプR・TCR12819HIROBONバースレーシングプロジェクト【BRP】クプラTCR12921藤井優紀Audi Team HitotsuyamaアウディRS3 LMS TCR1265加藤正将Audi Team MarsアウディRS3 LMS TCR8
*ファステストラップ:藤井優紀(アウディRS3 LMS TCR) 1分48秒463(4/12)

■第1戦サンデーシリーズ


 3日の8時10分から行われたサンデーシリーズの公式予選では、藤井がポールポジションを獲得。2番手にHIROBON、3番手に加藤がつけた。なお、7番グリッドスタートの鈴木建自(アウディRS3 LMS TCR)がスタート前にリタイア届けを出しており、サンデーシリーズの開幕戦は9台で争われることとなった。

 翌4日の12時40分、前日に続き曇天のもとでサンデーシリーズの決勝はスタートした。ポールポジションスタートの藤井だったが、まさかのエンジンストールでスタートに失敗、9番手までポジションを落としてしまう。これのより、レースは2番グリッドから好スタートを決めたHIROBONがレースをリードするかたちに。

 1周目からHIROBON、加藤、佐藤の3台がトップ集団を形成して4位以下にリードを築く。最後尾にポジションを下げた藤井は9周目に4番手までポジションを取り戻すと、表彰台を獲得するべく、追い上げを続ける。

 13周目、2番手加藤とのギャップを着々と広げ、終始レースを支配することとなったHIROBONがギャップを4.6秒のギャップを築いてトップチェッカーを受け、今季初優勝を手にした。2位には加藤、3位には佐藤をかわした大蔵峰樹(アルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCR)が続いた。最後尾から続々とオーバーテイクを決めてポジション回復に努めた藤井は表彰台に一歩届かず、4位でチェッカーを受けている。

 2021年シーズンのTCRジャパンシリーズ、第2戦は5月15日にサタデーシリーズ決勝が、5月16日にサンデーシリーズ決勝がオートポリスで行われる。

TCRジャパンシリーズ第1戦富士 サンデーシリーズ決勝結果
Pos.No.DriverTeamCarLaps119HIROBONバースレーシングプロジェクト【BRP】クプラTCR13265加藤正将Audi Team MarsアウディRS3 LMS TCR13373大蔵峰樹M-PROTOTYPING Team STILE CORSEアルファロメオ・ジュリエッタ・ヴェローチェTCR13421藤井優紀Audi Team HitotsuyamaアウディRS3 LMS TCR13510佐藤潤Adenau IDI GOLF TCRフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR13697中谷明彦DOME RACINGホンダ・シビック・タイプR・TCR1377井上恵一NILZZ RacingアウディRS3 LMS TCR13845竹田直人若甦ドリームドライブ with KCMGホンダ・シビック・タイプR・TCR13971大山正芳ダイワN通商 アキランド CIVICホンダ・シビック・タイプR・TCR917鈴木建自バースレーシングプロジェクト【BRP】アウディRS3 LMS TCR未出走
*ファステストラップ:加藤正将(アウディRS3 LMS TCR) 1分48秒201(2/13)