元レベリオン・レーシングのグスタボ・メネゼスは、2022年からWEC世界耐久選手権に参戦するプジョーのル・マン・ハイパーカー(LMH)の開発に関与することができ、これまでのところ「エキサイティングだが謙虚な気持ちになる」と述べた。
26歳のアメリカ人は先月、プジョーが発表したドライバーラインナップのメンバーのひとりとして指名された。彼の契約は2019/2020年シーズン中の優勝を含むレベリオンでのふたつの強力なシーズンの後に行われている。
先週、プジョーのベルサイユ・サトリーにあるファクトリーを初めて訪れたときにプジョーのシミュレーターをドライブしたメネゼスは、Sportscar365に対し、自身初となるワークスチームでの役割には過去のプロジェクトよりも高度なエンジニアリングのインプットが必要であると語った。
「レベリオンはちょっとしたプラグ・アンド・プレイだった」とメネゼス。
「それは開発が必要なかったという意味ではないが、このクルマは実際にドライバビリティ、パワートレイン、エアロダイナミクス、その他すべての面で根本から作り上げなければならない」
「最初からすべての入力が僕たちのクルマが進む方向に違いをもたらすんだ」
「それはとてもエキサイティングなことだ。個人的には経験したことのないことだけど、スタッフは皆とてもオープンだし歓迎してくれている」
「彼らは皆、共通の目標を持って集まっているため、経験や年齢で判断することはない。彼らはただ『可能な限り最高のクルマを作ろう』と言っているんだ。だから僕もとてもエキサイティングで同時に謙虚な気持ちになるんだ」
メネゼスはプジョーのLMH技術チームが、ここ数週間でサトリーを訪れてシミュレーターを試したドライバーからのフィードバックを“吸収”していると説明した。
僚友のロイック・デュバルとポール・ディ・レスタ、シミュレーターテスターであるジェームス・ロシターがすでに仮想形式でプジョーLMHを試乗したことが知られている。現在のところ、実車は2021年後半に登場する予定だ。
■ハイパーカーの開発はまだ初期段階
プジョーLMHの開発状況について尋ねられたとき、メネゼスはメーカーがそのスケジュールを急がないように注意していることを示唆した。
フランスのメーカーは昨年12月に可変4輪駆動パワートレインを公開済み。このユニットは、2.6リッターV6内燃エンジンに200kWの電気モーターを連結したものだ。
同社は、2022年にハイパーカークラスへの参戦開始を計画しているが、特定のレースや日付は指定せず、コンペティションデビューに向けて幅広い目標を掲げている。
「ここではまだ初期段階なので、まずは技術スタッフに会ってモックアップに入ることから始めた」と説明したメネゼス。彼は今季、スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスのLMHプログラムに携わっており、将来はアメリカからヨーロッパへと拠点を移すことになる。
「明らかに、彼らは新しいハイパーカーの最初の設計段階にある。そのため、時間をかけてすべてのドライバーと協力し、将来のクルマの装備がどうようになるかを確認している」
「シミュレーターを含む他のすべてのものは、まだ初期の段階だ。作業はゆっくりと少しずつ進められている」
「実際には、デスクの後ろで人と会う時間が少し長くなった。しかし、今年のある時期には、多くのラップが必要になると確信しているんだ」