人間関係・家族関係編

●人間関係編
4月1日は、エイプリルフール。1年でこの日だけは、嘘をついても良いという風習だ。日ごろから、親から嘘をついてはいけないと言い聞かされていた子どもの頃、「嘘をついても許される日=エイプリルフール」を知った時の驚きは、いまでも覚えている。

もちろん罪のない、たわいもない嘘に限られるものの、この時とばかりに親や友人に嘘をつき、反応を楽しんだという経験がある人も多いことだろう。

そこで今回はエイプリルフールをテーマに、マイナビニュース会員が過去についた最大の「嘘」や「隠し事」について聞いてみた。全3回のうち、今回は「人間関係・家族関係編」をお届けしよう。
Q.過去についた、【人間関係】における最大の嘘はなに?

まずは、マイナビニュース会員に【人間関係】における最大の「噓」について、その内容を聞いた、その主な結果は下記の通り。

Q.過去についた【人間関係】における最大の「噓」について、その内容を具体的にお知らせください
○■学歴・職歴の詐称

男性/44歳
学歴において、自分は成績優秀で一流大学卒業と言って賢い人のふりをしている。自分でもバカげていると反省している

女性/53歳
どこの大学を卒業したの? 、と聞かれて高卒とはとても恥ずかしくて言えず、そんな大した大学はでていないから、といってはぐらかしてしまうときがある

男性/50歳
友人に年収を言う際は、嫌味になるので低めに偽る

男性/48歳
学生時代から通っている散髪屋さんに、20年以上無職であることを黙っており、今さら働いていないとは言いづらい上京です。再就職したら話そうと思いつつずるずると今に至り、就職の難しい年齢になってしまいました。嘘が自分を追い抜いてしまっているのを、情けなく思います

○■コミュニティ内での嘘

女性/45歳
嫌いなママ友と、表面上では仲良しを装ってます。仲の良いママ友にそのことを伝え、あまり関わらなくていいように協力してもらっています

女性/50歳
私自身は嫌っていなくても、みんなが嫌っている人の悪口を言ってしまうことがあります。嫌いな人でなくても、標的にされるのが嫌で思ってもいないことを。そして落ち込む

男性/39歳
Twitter上では女を演じているが、実際は男であることを黙っている。オンナを装うのにももう疲れてきたし、バレたらアカウントごと消えようと覚悟している

○■結婚や交際関係にまつわる嘘も

男性/44歳
友人の現在の奥さんと以前交際してました。友人はその事は知らず、最初紹介された時は驚きましたが、お互い初対面のふりをしました

男性/56歳
後輩の彼女が連絡不通になった理由を知っていたのだが、知らないと嘘ついていた。実は後輩の彼女が他の男性と旅行していたので、とても気まずかった。その後、後輩たちは結婚したが、今も事実を言えないでいる

男性/59歳
深く付き合いのない人たちには、独身だも「結婚していて子どももいる」と嘘をついている。結婚していないことをとやかく言われるのが面倒なので

○■1対1の人間関係での嘘も

女性/65歳
ファッションについて。似合ってなくてもとりあえず「いいね」と言っておく。50歳で過ぎてフリルはないと思っていても、「どこかのブランドのものに似てるね」などそれっぽいコメントをしています

男性/50歳
シコタマ貯めまくっているのに、友人に妹の学費を出していると嘘をつき、良く奢ってもらっている

女性/44歳
昔友人と同居していた際に、家賃や光熱費の半額を渡して支払いをしてもらっていたのですが、実は支払いを一切していなかったことが発覚。今後の話し合いをするために、私の親をと話し合いをさせました。するとかなり絞られたらしく、泣きの電話を入れられたのですが、私をだましていたあなたが悪いとバッサリ切り捨てました

まず感じるのは、人間関係そのものが面倒くさいもの、という人が一定数いることだ。そうした人たちにとっては、他人と関わること自体が億劫なので、例えば独身を既婚と偽ったり、本当は好きではない知人に対して表面上は良好な関係を装ったりと、余計な波風を立てることを事前に防ぐためのささやかな嘘といえる。その意味では、人生「最大の嘘」としてはむしろ、微笑ましい部類かもしれない。

また、他人に対して少し見栄を張って嘘をつく、というパターンもあった。年収を高めに言ったり、学歴を偽ったり、無職であることを隠したりといったかたちで嘘をつくことになってしまったというケースは多いようだ。

これらよりやや深刻に思えるのは不倫など、他人に知られるとよろしくない事実を隠すための嘘だ。例えば、上司と肉体関係にあるが周囲には隠している、友人の配偶者と過去、あるいは現在も付き合っているなど。これらは周囲に知られると大きな影響を及ぼしかねず、一生隠し通す覚悟が必要な嘘かもしれない。

●家族関係編
Q.過去についた、【家族関係】における最大の嘘って?

続いて同様に、【家族関係】における最大の「噓」について、その内容を聞いた、その主な結果は下記の通りだ。

Q.過去についた【家族関係】における最大の「噓」について、その内容を具体的にお知らせください
○■お金に関する嘘

男性/52歳
勉強でお金が必要だと言ってもらっておきながら、借金の返済に充てていた

男性/39歳
仕事の取引先と麻雀をして一晩で15万円負けてしまった。妻にとても本当の金額を言えず、「1万5,000円負けた」と伝えたら「そんなに負けたの!?」と驚いていた。本当の事を言っていたら離婚問題に発展していたと思います

男性/56歳
借金が1,000万円以上あるので、それを隠す為に給料が下がったとか業績が悪いとか、ひたすら嘘をつき続けている

男性/58歳
嫁は私が株式投資で2,000万を超える損失を出していることは知らない。いつも株主優待や配当金の季節になると聞いてくるが、全く問題ないと言っている

男性/41歳
親に無心されたくないので金がないと言って、数千万円の貯金を貯めている

○■親子や義家族への嘘

女性/65歳
義理の母が大嫌いなのですが、私の感情に周りを巻き込まないため、とりあえずよさげなことは言います

女性/38歳
バツイチなのですが、子どもたちには特に聞かれないので、わざわざ話していません

男性/42歳
家族(親族)に問題児がいるけれど、それは絶対他人には言えない。なので遠隔地に居ることにして、何をしているのかもあまり知らないことにし、触れないようにしている

女性/50歳
息子の本当の父親は芸能人(音楽アーティスト)なのですが、言えません。喜びよりもショックのほうが大きいだろうし、恨んでしまうかも

女性/64歳
自殺した弟がいるが、認知症の親には病気で亡くなったといっていた。

男性/53歳
家族には内緒で風俗にハマっていることを隠しています。長年の風俗に依存してしまう性格は、治そうとしても抑えることが出来ずにいます。そのために借金をしてもお金をつぎ込んでしまっていることを黙って、嘘をついています。

男性/47歳
今の家族の子どもや嫁へ兄弟について話した時に、当然のように君たちだけという体でであったが、故人ではあるが複数の異母兄弟がいたことを隠すため、嘘をついた

○■健康に関する嘘

男性/57歳
父も母も遺伝性の障害を負い、恐らく本人たちは自覚のないまま私にも引き継がれてしまいました。しかし、健常者と結婚して子どもも設けた兄弟の家族には明かしていません

男性/59歳
健康診断で初期の胃がんを指摘されたが、家族には何の問題も無い健康体だと言っている

男性/58歳
10年前、父ががん闘病中に、主治医から「あのがんを治せる医者は、日本全国どこを探してもいない」と言われた。そのことを、本人である父や母にはどうしても言えず、「順調に快方に向かっている」と嘘をついた

○■仕事にまつわる嘘

男性/33歳
弟は両親に正社員だと嘘を言っているが、実はフリーターをかれこれ5年ほどしている。そして自分も弟に頼まれて、両親にはその事実を伝えていない

男性/44歳
何年間も面接に行ったふりをして、不採用だと家族に言いニート生活を続けていたことがある。今は就職しているが、自分にとって無意味なことだと思いました

男性/48歳
風俗の仕事を経営していましたけど、家族には言えずに、水商売だと嘘を言っていました……

【家族関係】における最大の嘘や隠し事に寄せられたエピソードは、前述の【人間関係】に比べ、内容的に"重い"ものが多い。これは、その気になれば疎遠にすることも可能な通常の人間関係に対し、家族という"絆"は簡単に断てないことが大きな理由となるだろう。

寄せられた具体的なエピソードでは、家族内における「金銭」や「仕事」、「健康面」での嘘や隠し事が多く寄せられた。家族には言えない借金があったり内緒で仕事を辞めていたり、あるいは親の病気について、その深刻さを当人に伝えられずにいたりといった、シリアスなものが散見された。これらからは、家族という運命共同体であるからこそ真実が言えなくなってしまうという現実が垣間見える。

また、子どもの出自などに関する秘密もまた、カミングアウトのタイミングが難しい。実は、子どもの実父が有名芸能人だなんて、これからどうしていくつもりなのか他人事ながら心配になってしまう。

その反面、「冷蔵庫のプリンを食った」「弟がニート」「妹がYouTubeを始めている」「姉が二股をかけているが、それを知っているのは自分だけ」「親と仲がいいと思わせてる」「ほんとうは妻を信頼していない」などどうでもいい(?)エピソードも多くあり、思わずほのぼのしてしまった。これらもまた、家族ならではの嘘・隠し事といえるだろう。
もしバレたら一大事の重大な嘘、今後はどうなる?

今回は「人間関係」と「家族関係」を軸に、マイナビニュース会員が過去についた最大の「嘘」や「隠し事」について聞いた。ごく他愛ないものから非常に深刻なものまで様々なエピソードが寄せられているが、その多くは今ある日常を平穏なものに保とうという意思のもとにつかれた嘘であるようだ。

とくに家族関係では、もしその嘘がバレてしまったらいったい、どうなってしまうのか、今後の展開が気になるものが多くあった。できればカミングアウトしたのちの、その後日談も聞いてみたいアンケートとなった。

調査時期: 2021年3月12日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 1,006人
調査方法: インターネットログイン式アンケート（エボル）