3月27日に富士スピードウェイでスタートしたスーパーGT公式テスト。GT300クラスでは、午後のセッション2でこの日がシェイクダウンとなったMax Racingの三宅淳詞/堤優威組たかのこの湯 GR Supra GTが1分36秒931というタイムをマーク。いきなりセッション首位で1日目を締めくくった。
2020年からスーパーGTに参戦を開始したMax Racingは、初年度はスーパー耐久でも使用していたレクサスRC F GT3を使用。シーズン途中のクラッシュもあり、2021年は新たにGT300規定仕様のトヨタGRスープラにスイッチすることになった。
開始15分ほどは、トラブルもありなかなか周回することができなかったが、土屋がステアリングを握ったたかのこの湯 GR Supra GTは、まずは2分03秒978というラップでゆっくりと周回すると、5周をこなしピットへ。「乗って、走って、やらなければいけないことはあるとは思っていましたが、若者に任せて(笑)、すぐ降りました(土屋)」と三宅にステアリングを託すと、土屋はレーシングスーツも脱がず、そのまま作業に入った。
■ドライバーたちはシェイクダウン初日から好感触 「僕は昨年からスーパーGTに出て、3チームでレクサスRC F GT3とマザーシャシーのトヨタ86をドライブしてきたのですが、このGRスープラは今日がシェイクダウンにも関わらず、最初からすごく安定感があって、クセがないクルマです。タイヤによって異なるとは思いますが、素晴らしいクルマだと感じました」と堤はたかのこの湯 GR Supra GTの印象を語った。
土屋はまた、シェイクダウンでいきなりタイムが出たことについては、「ポテンシャルはすごくある。GRスープラは速すぎるという声がみんなから出てくるとは思う」としつつ、「GT300規定はいじれるクルマなので、ここからどんどんやっていくけど、対ブリヂストン(埼玉トヨペットGB GR Supra GT)、対ダンロップ(SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT)ということもやっていかなければならないので、そこは楽しみでしかない」と異なるタイヤを履く2台のライバルに対しての意欲をみせた。
ただ一方で、これまでマザーシャシーのHOPPY 86 MC、そしてGT3のHOPPY Porsche、たかのこの湯 RC F GT3、そして今回のたかのこの湯 GR Supra GTに携わってきた土屋は、「現実的に、GT300規定、GT3、そしてマザーシャシーと全部乗ったし、全部触った身からすると、これはもう少し性能の均等化をした方が良いな、というのは感じますね」と現在のGT300の参加条件について語った。