M1 AirやM1 MacBook Pro 13インチ(以下、M1 Pro 13")のインターフェイスはUSB-Cのみです。従来使っていたMacがUSB-C非搭載の場合は、身の回りの周辺機器もUSB-Cには対応していない場合が多いでしょう。ハードディスク、USBメモリ、液晶ディスプレイ、外付けのキーボードやマウスなどなど。
また、M1 AirもM1 Pro 13"もUSB-Cポートは2つしかありません。電源ケーブルをつないだら残り1ポートしかないので、今後さらにUSB-Cハブも購入予定です。
USB-Cポートは2つ、しかも左にのみ!
M1 Airは従来と同様ですが、M1 Pro 13"の場合はUSB-Cポートが2つ減っています。ポートの少なさはUSBハブを購入すれば何とかなりますが、USB-Cポートが左側にしかないのは使いづらくて仕方ありません。私の仕事場は、デスクの右方向から電源を取るしかないのですが、左側にしかUSB-Cポートがないのでケーブルが届かず、延長コードを使わざるを得ないのです。
Windowsはまだ動かない!
M1 MacはBootCamp非対応で、かつ従来のIntel Mac向けの仮想化ソフトを使ってIntelのx86アーキテクチャ向けに作られたWindowsを走らせることはできません。いち早くM1 Macへの対応を表明した米Parallelsは、2020年12月17日に「Parallels Desktop」のテクニカル・プレビュー版を公開しましたが、ここで動作するのは64ビットARM版のWindows 10のみ。マイクロソフトは、ARM版WindowsをM1 Macで動かしていいというライセンスを与えていないことから、「Windows on M1 Mac」の先行きはまだまだ不透明。MacでWindowsを動かすことがマストな人は、しばらく“待ち”の状態が続きそうです。
また、Appleの仕様ではM1 AirやM1 Pro 13"では1台の外部ディスプレイ(最大6K解像度、60Hz)のみ、M1 Mac miniでは最大2台のみの外部ディスプレイしか接続できないとされています。実際には、DisplayLink社のチップを搭載したアダプターを使って「USBディスプレイ」で接続すれば最大5~6台出力できますが、USB経由で仮想的にディスプレイを増やしているため、使用に制限が出てしまうのがネックです。
AirとProの違いが小さすぎる!
これまでずっとMacBook Proを使ってきたため、今回も当初はM1 Pro 13"を購入しようとしていました。しかし、搭載しているM1はM1 Airと同じなのでパフォーマンスに差はなく、その他の面でも差はほとんどありません。強いていえば「冷却ファン搭載」と「TouchBar搭載」はM1 Pro 13"だけのメリットですが、それだけでプラス3万円はいかがなものか。そのほか、トラックパッドが若干広かったり、Retinaディスプレイの輝度が100ニト高かったり、マイクとスピーカが若干良いという違いはあるものの、Intel Macのときと比べてあまりにもProを選ぶメリットが低く、どちらかといえば消去法的にM1 Airを選んだわけです。
もし、次世代のモデルで差別化が進むのであればそれを待ったり、よりパフォーマンスに重きを置いて生まれ変わるであろうM1 Pro 16インチを待ったほうがよかったかもしれません。
One More thing…
M1 AirもM1 Pro 13"も中身は大きく変わったのに、外観のデザイン変更は今回一切ありません。個人的には、これが一番残念な点でした。ただ、Appleはこのタイミングで変えることもできたが、あえてしなかったのかもしれません。中も外も変わるとユーザーの混乱も招いてしまいますし、トラブルも生じやすくなるからです。