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競争激化する子ども服市場 グローバルワークがローティーン向けの新ラインを発表

2021年03月24日 18:32  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

アンユアエイニーの展示会場 Image by: FASHIONSNAP.COM
アダストリアの主力ブランド「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」が、キッズ向けの新ライン「アンユアエイニー(AND YUA ANY)」を発表した。小学校高学年~中学生のローティーンをメインターゲットに、親ではなく子ども自身が服を選んでファッションを楽しめるようデザイン性を強く打ち出す。一部商品はすでに展開しているが、4月23日に新ラインとして本格デビューする。

 アンユアエイニーでは、グローバルワークの既存のキッズアイテムよりも大人向けのテイストを取り入れ、ファッション性を追求。デビューシーズンではトレンドのつけ襟付きのトップスや、ボーイズ向けにフィッシングベスト風のデザインが登場する。ローティーンの間でも韓国のファッションスタイル「オルチャンファッション」が人気だが、アンユアエイニーではその要素を反映しつつも、肌の露出は控えるなど細部に配慮したという。素材ではUSAコットンを採用した商品を展開する。ガールズとボーイズの構成比は7対3。

 価格帯はグローバルワークのキッズアイテムよりもやや引き上げ、Tシャツでは1500~1750円に設定。グローバルワークの200店舗のうち50店舗と、アダストリアの公式オンラインストア「ドットエスティ(.st)」で取り扱う。新作は年間のデザインテーマに基づき毎月投入していく。
 少子化が進む一方で、国内の子ども服市場の消費は子どもの両親にそれぞれの祖父母を加えた「6ポケット」が下支えしている。近年は伯父・伯母といった親戚が支出をサポートする「10ポケット」に拡大しつつあり、グローバルワークではギフト需要が増えているという。アパレル業界でも「ユニクロ ユー(Uniqlo U)」や「イエナ(IÉNA)」といったブランドが新たにキッズの展開を始めており、競争がさらに激化することが予想される。グローバルワークのキッズウェア市場におけるシェアは少ないが、グローバルワーク営業部のマネジャー横内孝平氏は「ショッピングセンターに出店しているブランドのなかでもデザインや素材で商品価値を打ち出し、選んでもらえるブランドにしたい」とコメントした。
 グローバルワークはアダストリアの中で最も売上構成比率が高い主力ブランドで、今後より成長を加速させていくため、今年度から「グローバルワーク営業部」として独立。キッズラインの拡充は成長戦略のひとつと位置付けている。グローバルワークの既存のキッズアイテムにおいては、150cmと160cmのジュニアサイズの展開を拡大する。


■グローバルワーク:ドットエスティ内ブランドページ