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トム・コロネル32年目のシーズンへ。おなじみDHLカラーの新型アウディRS3 LMSでWTCR参戦へ

2021年03月24日 12:21  AUTOSPORT web

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所属3年目を迎えるComtoyou Racing(コムトゥユー・レーシング)から参戦し、今季からのデリバリーを予定する新型アウディRS3 LMSのうち1台を任されることが決まったトム・コロネル
2021年で通算32年目のシーズンを迎えるトム・コロネルが、新たな1年に向け体制を発表。引き続きWTCR世界ツーリングカー・カップに、所属3年目を迎えるComtoyou Racing(コムトゥユー・レーシング)から参戦し、今季からのデリバリーを予定する新型アウディRS3 LMSのうち1台を任されることが決まった。

 2020年のWTCRで500戦目のツーリングカー出走を果たしたコロネルは、日本でも長らくフォーミュラやGTでのキャリアを積み重ね、その多大なる“ショーマンシップ”で多くのファンを魅了してきた。

 オランダ出身で現在48歳のコロネルだが、そのドライビングは未だ衰えることを知らず、昨季はスロバキアリンクで久々の勝利を飾るなど、WTCRの第一線で戦えることを証明。今季もおなじみDHLのサポートを得て、独自のカモフラージュ・スキームを採用した新型TCRモデルをドライブする。

「僕はときどきこう言うのだが、このWTCRというのは“World of Tom Coronel Racing”の略なんだよ(笑)。つまりここが僕のいるべき場所だということさ!」と、いつものジョークを交えながら新シーズンへの意気込みを語ったコロネル。

「何よりもまず、DHLを始めとする多くのパートナーのサポートのおかげで、2021年もふたたびすべてがうまくいったことをうれしく思う。チーム内も、このWTCRシリーズのパドック内も、とても快適に感じているんだ」と続けたコロネル。

■新車のパフォーマンスに「まったく心配はしていない」とコロネル

「結局のところ、僕はこのシリーズでもっとも多くのレースに参戦したドライバーでもある。2001年にETCCヨーロピアン・ツーリングカー選手権、2005年からWTCC世界ツーリングカー選手権、そして2018年からこのWTCRで戦っている」

「昨季はとくに好調で、スロバキアではこのレベルのシリーズでまだ勝てることを証明した。最終的にランキングは11位だったが、シーズン半ばには2位につけたこともあった。僕が再現したいのはまさにその点だ」

 4台体制で挑むコムトゥユー・レーシングのラインアップで、フレデリック・バービッシュ、ナサニエル・ベルトンと並んで新型モデルのステアリングを握ることになるコロネルだが、WTCRでのシーズン前半戦は本格的なカスタマーデリバリーに先んじた車両開発の意味合いも含まれる。

 しかし本人は、そのパフォーマンスに関して「まったく心配はしていない」と自信をみせる。

「ここまでのアウディは、TCRのカテゴリーでもっとも成功したツーリングカーの1台であり、過去4年間に世界中で1051回のレース出走に対し、約280回の勝利を収めている」と、数字を引き合いに説明したコロネル。

「現在もトラックでのテストを継続しており、クルマは多くの面で改善された。チームの技術者による調整でハンドリングも大きく進歩しているんだ。実際、このマシンは非常に新しく、まだデリバリー前でもあるから、シーズン最初のふたつのイベントでは特別なカモフラージュ・カラーでレースを戦うつもりだ」