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マツダ、前年優勝のセブリングで1.4秒差の2位「チームの皆が全力を尽くした結果」

2021年03月24日 12:01  AUTOSPORT web

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総合2位となった55号車マツダRT24-P 2021年IMSA WSCC第2戦セブリング12時間レース
3月20日、アメリカ・フロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイにて伝統のセブリング12時間レースが行われ、最高峰DPiクラスに参戦しているマツダ・モータースポーツの55号車マツダRT24-P(オリバー・ジャービス/ハリー・ティンクネル/ジョナサン・ボマリート組)は最終盤の熾烈な攻防の末、総合2位表彰台を獲得した。

 マツダは2021年シーズン、55号車のみのシングルカー体制でIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に臨み、第2戦セブリングの5週間前には今季限りでDPiクラスから撤退することを発表している。

 カナダのマルチマチック社がオペレーションを担当するチームは、開幕戦デイトナで周回遅れから総合3位となる奇跡のレース運びをみせた。そんなマツダ陣営は今戦、昨季最終戦として行われたセブリング12時間総合優勝に続く2連覇を目指し、伝統のレースに挑んだ。

 予選でセカンドロウを獲得した55号車マツダは、ジャービスのドライブで4番手からレースをスタートすると序盤は苦しい展開となるも、中盤からはトップ争いに加わっていく。

 ボマリートが2スティントを走り、3人目のティンクネルにマシンが引き継がれた頃にはレースリーダーに浮上。以後、ピットタイミングの関係でポジションを落とすこともあったが、優勝を争う先頭グループの1台としてレースを進める。

 セブリングの激しい路面の凹凸(バンプ)にステアリングを取られるシーンもしばしばあるなか、上位グループを走る55号車はスタートから7時間目、8時間目をふたたびレースリーダーとして迎えた。
 
 しかし終盤、レース序盤のアクシデントから追い上げてきた5号車キャデラックDPi-V.R(マスタング・サンプリング/JDCミラー・モータースポーツ)に逆転を許し2番手に後退。さらに、フィニッシュまで残り20分でのコーション明けリスタートで開始されたスプリントバトルでは、小林可夢偉が駆る48号車キャデラックDPi-V.R(アリー・キャデラック・レーシング)から猛攻を受ける。

 だが、55号車のアンカーを務めたティンクネルがこのバトルを制しポジションキープに成功。惜しくも連覇達成とはならなかったものの、マツダは優勝した5号車キャデラックと1.4秒差の2位でフィニッシュし2年連続で、伝統あるレースの表彰台を獲得した。

■ジャービス「僕たちのマシンは決して最速ではなかった」

 この結果、55号車マツダのクルーは開幕戦での3位に続き今戦2位となったことで、トップからわずか8ポイント差のシリーズランキング2位につけることとなった。

 元アウディLMP1ドライバーで、日本のスーパーGTでも活躍したジャービスは、「このレースは間違いなく、僕のキャリアでもっともタフだったレースのひとつに入るだろう」と語った。

「今回は(BoPの関係で)、僕たちのマシンは決して最速ではなかったが、チームの作戦やピットオペレーションは完璧だった。それがあってこの2位だ。とても素晴らしい結果だと思う」

 チームメイトのティンクネルは「マツダRT24-Pにとって、セブリングでの結果はふたたびグレートなものとなった。今季これまで2レース、36時間を走り切ったが、素晴らしいシーズンオープナーになったと思う」と続けた。

 また、ボマリートは「厳しい12時間レース、プレッシャーに押しつぶされそうなレースを終え、僕たちは2位を手に入れることができた」とコメント。

(ハリー、オリー(ジャービス)およびチームの皆が全力を尽くした結果だ。僕たちはこの位置で、次のミド・オハイオ戦に挑めることに興奮を覚えている」

 そのミド・オハイオ戦は5月16日、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第3戦としてオハイオ州のミド・オハイオ・スポーツカー・コースで行われる。レース時間は2時間40分だ。