世帯年収1000~1200万円になると、子どもの進学先も自由に選べるとイメージするかもしれない。しかし、実際には所得制限に引っかかってしまうため、学費の高い私立校に進学させるのは難しいという世帯が多い。愛知県の40代女性は、幼稚園から高校まで通う子ども3人を育てている。
「高所得扱いで私立校は助成金ゼロなので上の子は公立校に通わせました。もちろん下2人もその予定ですし、ましてや大学に行けても国立か私学で近場しか通わせられません。下宿なんてもってのほか」
と考えている。同様の回答がほかにも寄せられているので紹介しよう。(文:林加奈)
「せめて子どもの可能性を広げるものには減税や経済的支援をしてほしい」
私立高校勤務の40代男性は、「周囲と比べて経済的に余裕がある生活ができているわけではない」と断言する。
「子どもは放課後の学童預かりや、水泳をはじめ習い事を複数しているため、養育費は相当かかっている。せめて子どもの可能性を広げるものに減税や経済的支援があればありがたいが、現状は全くない」(大阪府)
と語り、子どもに対する支援がないことに憤る。貯蓄については「毎月3~5万円できればといったところ。貯蓄が雀の涙程度しか増えていない」と綴っている。
「ほぼタダになるからと低所得世帯が私立に行くのが理解できない」
愛知県の40代女性は子ども2人を育てている。「欲しいものは買え、ファミレスなどの外食もできる」ことを満足している点として挙げたが、不満な点として「私立高校の学費補助が全くないこと。子育てに所得制限を設ける意味が分からない」を一番に挙げている。
援助を受けておらず、学費を全額払うと家計がひっ迫する人たちにとっては子どもの私立校への進学は死活問題にもなりえる。親の収入が高いことで子どもの進学先が制限されていては本末転倒だ。
それでも子どもを私立校に通わせている人もいて「子ども2人を私立に通わせられておおむね満足」(愛知県/40代男性)という声も寄せられている。子どもの進学先で我慢させなかったことは満足感につながるようだ。
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